CTHYがセールを行わない理由。既存顧客優先主義のルーツ

こんにちは!まとめです。
この記事では当社のブランドが「セールを行わない理由」についてお話ししていこうと思います。
私自身のパーソナルな部分も語らせていただいているため、少し長文になっています。
ご興味のある方は読み進めていただければ幸いです。
目次
CTHYがセールを行わない理由

CTHYではアイテムの割引や値下げなどのセールを一切行っていません。
詳細な理由は後ほどお話しさせていただきますが、簡単に言うと、セールとは先に買ってくれた人が損をするようなシステムだからです。
例えば1万円でシャツを販売したとして、その翌日に50%オフのセールを行い5,000円で販売してしまうと、最初に購入した人はショックを受けますよね?
私だったらとても損をした気分になります。
セールって、一見優しいというか、ありがたいサービスに見えますが、実際は先に購入してくれた人にとっては、とても悲しいものなんですよね。
こうした理由から、CTHYでは一切のセールを行っていません。
むしろ最初から、セールをかける余裕がない原価率で販売をしています。
このような考えを持つようになったのには、次にお話しするアパレル業界の風習に対する違和感があったからです。
アパレル業界の風習に対する違和感

アパレル業界に身を置き、これまで様々なものを見たり経験したししてきました。
その中で、アパレル業界全体の風習として、「顧客を大切にしていないのでは?」という違和感を抱くようになりました。
その一つが、商品を値下げする「セール」です。
先ほどもお話ししましたが、セールって見方を変えると、先に買ってくれた人が損をするシステムでもあります。
「セールとは一体誰に向けたサービスなのか?」
ということを考えてみると、それは既に商品をご購入してくださったお客様(顧客)ではなく、これから商品を購入する新規の人に対するサービスなんです。
本来は「既存顧客 > 新規顧客」の優先順位であるべきはずなのに、おかしいなと感じています。
どこも基本的に「既存顧客 < 新規顧客」を優先する構造で、商品が売れたお金は、既存顧客に還元するのではなく、まだ買っていない新規顧客の広告宣伝販促に使われます。
もちろんブランドが存続できなければ、それが既存ファンにとっては一番悲しいことなので、売ることを追求した側面もあるべきですが、いくらなんでも既存ファンに優しくなさ過ぎる構造でしょう。
「売って終わり」で本当に良いのだろうか?
セールって、お客様を大切にすることと真逆の行為なのではないか?
こうした思いから、CTHYではセールをしないことを決め、ブランド立ち上げ当初から現在に至るまでこの思いを守り続けています。
また、これは後述しますが、購入者限定で利用ができる無料のコーディネート相談サービスなども展開し、アフターフォローにも力を入れています。
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とはいえ、現実的にはセールを行わないと事業としての存続が厳しい面もあります。
それは売れ残った在庫を捌くことができないからです。
アパレル業界において、在庫を残すことは倒産に直結する問題です。
在庫を残してしまう会社は基本的には潰れてしまいます。
というのも、アパレル業界で販売する商品は他の業界に比べて「流行性」がとても強いからです。
洋服などのアイテムは春夏秋冬の季節性に加えて、その時々の流行やトレンドによって商品の売れ行きが大きく変わります。
そのため、そのシーズンに生産したアイテムはそのシーズンが終わるまでに売り切らないと、そのまま在庫となり、損失となります。
なのでアパレル業界では絶対に在庫は残してはいけません。
だから在庫を一掃するような「セール」を習慣的に行っているのです。
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なので、正直に言うと、CTHYもセールを行わないのは経営的には結構キツいです。
CTHYは受注生産なので在庫の数自体は少ないのですが、発注した数がそのまま納品される訳ではなく、増減産(業界慣習)が発生するため、多めに発注する必要もあるためです。
セールをすれば経営が大分楽になるのに、と考えたこともあります。
ただ、冒頭からお話ししている通り、セールは既存顧客を裏切ってしまうようなサービスだと僕は思っています。
なのでCTHYでは、商品が売れ残ってもセールはせず、「別の方法を探して意地でもどうにかする」というスタンスを守り続けています。
このスタンスには、私自身の性格というか、大きく言えば生き方が強く反映されています。
距離が近い人を大切にするという生き方

私が既存顧客を大切にしたいと思うのは、私の生き方が大きく影響しています。
それは、「距離が近い人を大切にしたい」という生き方です。
私は遠い関係の人よりも、近い関係の人をより大切にしたい人間です。
知らない人より知っている人、1回だけ会ったことがある人より何回も会っている人、私のブランドのアイテムを買ったことがない人より買ったことがある人、といった感じです。
これは自分自身のこれまでを振り返ったときにあらためて気づいたことです。
元々私がどんな性格かと言うと、自分で語るのは少し難しいところではありますが、昔のことを考えるとかなりの泣き虫でした。
親に話を聞いてみると、幼稚園に行くときも泣いていたようで、これは親と離れたくない、みたいな気持ちがあったんだと思います。
家族が好きだとか、友達が好きだとか、当たり前の話だと思いますが、距離が近い人ほど大切にしたいと言う気持ちが、多分普通の人より結構強めの人間なのかな?と、自分自身に対して思います。
ここで気づいたのが、こういった性格が無意識のうちに仕事に影響を与えていることでした。
どう影響しているのかと言うと、その一つが今回お話しさせていただいているアパレルでは絶対にセールをしない、という自分の中でのルールです。
先ほどもお話しした通り、セールは新規顧客にとっては嬉しいサービスですが、既存顧客にとっては結構ショックなものです。
1万円で買ったシャツが次の日に半額で売られていると、悲しい気持ちになりますよね。
なので私は、新規よりも既存のお客様を大切にしたいという気持ちから、セールを行わないと決めているんです。
話をまとめますと、CTHYが既存顧客を優先する理由は、私の「距離が近い人を大切にしたい」という生き方がルーツになっている、というお話しです。
次にご紹介する既存顧客へのアフターフォローもこうした思いから始まっています。
既存顧客へのアフターフォロー

ここまでで、CTHYは既存のお客様を大切にしているというお話をしてきました。
その具体的な取り組みの一つとして、商品を購入したことがある人だけが入ることのできる無料のFacebookコミュニティを運営(2022年現在2000名ほど)しています。
ここではコーディネートの相談をはじめ、毎週一度のコーディネート大会やコーディネート相談サービスなど、全て無料でご提供しています。
このコミュニティに入会しているメンバーは、全員当社ブランドの商品を購入したことがある人達です。
なので似たような趣味嗜好の方が集まっているので気があう人も多いでしょう。
実はアパレルブランドにコミュニティを紐付けさせる構造は業界でも珍しい、というかほとんど存在しません。
それでもコミュニティを作った理由は、「売って終わり」のブランドにしたくなかったからです。
アパレル業界は基本的に売ったあとのことは考えておらず、買った洋服がタンスの肥やしになろうがお構いなしです。
ですが、洋服は買って終わりではありません。
せっかく購入したアイテムなんですから、満足いくまで着こなしたいものですよね。
ですので、購入後も楽しんだり、相談のできる場として、このコミュニティを作成しました。
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CTHYでは、このようなアフターフォローのサービスを、より充実させていきたいと考えています。
まだ構想段階のものも多いですが、近いうちに実装したいサービスの一つが、LINEによるパーソナルコーディネートサービスです。
先ほどご紹介した Face book のコミュニティはグループ内でコーディネートの相談ができる仕様になっていますが、不特定多数の人に見られてしまうので、人によっては利用しづらいと思っています。
なので Face book のコミュニティとは別に、1対1でコーディネートの相談ができる場として、LINEを用いたパーソナルサービスの検討を進めています。
また、現在お客様からのお問い合わせはメールでしか受付していませんが、今後はLINEでも受付できるようにしたいと考えています。
LINEのチャット機能を使って、お客様がより気軽に問い合わせができる環境を整えていきますので、今しばらくお待ちいただければと思います。
このようにCTHYでは、売って終わりにはせず、買ってくれた人がちゃんとオシャレになれるところまでサポートすることを理想としています。
全てのお客様に対して完全に付きっきりで頑張れているかと言うと、まだまだできてはいませんが、今後も試行錯誤をしていきますので、温かい目で見守っていただければ幸いです。
ちなみに似た理由でPR案件も一切行っていません。自分が良いと思ったものだけをお客様に発信するのが土台の信条にあるからです。
正直、新規のお客様は少ないです

CTHYでは、新規<既存顧客を大切にするという思想から、売上は新規獲得のための広告宣伝費にかけるのではなく、既存ファンの満足度UPにかけています。
なので、ぶっちゃけてしまうと新規のお客様は少ないです。
新規向けにセールすると言うより、既存顧客を大切にすると言う考え方なので、そうするとどうなるかと言うと、新規が驚くほど増えないわけです。。。
普通に考えればこのやり方では結果的にはブランドがなくなって、会社が潰れてしまいます。
なので当社では、既存顧客を最優先しつつも、、新規顧客を集客していくという相反することを両立させるために、新規顧客を獲得するための施策は全て無料で行うことを方針としています。
これはとても難しいことでありますが、今の時代不可能ではありません。
具体的にどうしているかと言うと、YouTube・SNS・Blogなどは広告費が1円も掛かりませんので、ここにできる限り自分でコンテンツを出してお金を掛けずにお客様を集めています。
実際に今この記事を読んでくださっている方も、そうしたコンテンツを通じて当社を知ってくださった方が多いのではないでしょうか?
この辺りは、数字を積み上げていくことが好き、という私の性格が好影響をもたらしてくれていまして、お陰様でYouTubeやTwitterなどの登録者は現状目標通りに達成ができています。
今後は、InstagramやTikTokなどにも力を入れる予定です。
新規顧客を無料で集めるというのは難しいものですが、ここは引き続き努力で何とかしていこうと思っています。
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もう一つのこだわりとして、当社は「卸売」を一切していません。
一般的なアパレルブランドは、自社で製造した商品をセレクトショップなどの小売店に卸売りを行います。
卸売りをすると、自社の商品をセレクトショップが販売してくれますのでどんどん新規に広がっていきます。
ただこれをするとどうなるかと言うと、セレクトショップの取り分も商品価格に反映しなければいけないため、商品が割高になってしまいます。
このような事情から、当社では卸売は一切していません。
良いものをなるべく安く提供していきたいと考えているので、卸売はせずに、自分で発信して、自分で直接お客様にリーチして販売すると言う形にしています。
こうすることで、当たり前ですが商品をグンと安することができます。
ここら辺の話は別の記事にてお話しさせていただいていますので、ご興味がある方は覗いてみてください。
終わりに

最後までお読みいただきありがとうございます!
少し脱線する部分もありましたが、当社のブランドがセールを行わない理由を、私自身のルーツを交えてお話しさせていただきました。
まだまだ至らない点も多いですが、セールを行わず既存顧客を大切にするというスタンスを変えずに、今後も頑張っていきたいと思います。
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