グラミチ|NNショーツ・Gショーツ・STショーツの違いは?サイズ感、コーデ、おすすめも発表

グラミチ(GRAMICCI)のショートパンツが気になっているけど、「どれを選べば良いわからない」という人も多いでしょう。
今回は、グラミチの代表的な3つのショーツを実際に購入し、その違いをまとめました。
- NNショーツ
- Gショーツ
- STショーツ
結論を先にいうと、一番のおすすめは「Gショーツ」。
ただし、ショートパンツは自分の足のシルエットにあったものを選ぶ必要があるので、Gショーツ以外も見ておくべきです。
僕は、年間洋服1000万円購入&アパレルブランド複数運営しており、オリジナルのショートパンツの生産などもしています。
プロの目線で解説するので、ぜひこの記事を参考に、自分にぴったりのショートパンツを見つけてください。
選び方・サイズ感・おすすめコーデも紹介します。
それでは早速いきましょう!
目次
動画で見たい方はこちら
動画のほうが見やすい方は、こちらをどうぞ。約14分の動画で、下記を解説しています。
00:00 冒頭
00:47 グラミチはどんなブランド?
08:28 グラミチの代表モデル紹介!
08:45 代表的ショーツ3モデルを紹介!
10:50 フルレングスモデルを紹介!
12:54 今回のまとめ
こちらのブログの方がやや詳しい内容になっているので、ブログの方が良い方は、このまま読み進めてください。
グラミチのショートパンツの違いを比較

「ショートパンツといえばグラミチ」という人も多いほど、ショートパンツ界で人気のグラミチ。
今回はそんなグラミチの代名詞ともいえる、3つのショートパンツの違いを解説します。
僕の私物を使って細かいところまで比較しているので、ぜひ参考にしてください。
- NNショーツ
- Gショーツ
- STショーツ
先に結論をいうと、違いは「シルエット」。
グラミチの代表的な機能に、足の可動域を広げる「ガゼットクロッチ」と、片手でウエスト調整ができる「ウェビングベルト」がありますが、これはどのモデルにも共通して搭載されています。
デザインも、Gショーツだけ少し異なりますが、基本的にはどれも同じです。
なので、3つのショーツを比較するときは「シルエット」をメインに注目すればOK。シルエット=「裾の幅」と「丈の長さ」です。
それでは、NNショーツから見てみましょう。
NNショーツ

NNショーツは、ニューナローショーツの略で、「ナロー」とは「narrow=細身」という意味。
グラミチのショートパンツでもっとも細身のシルエットです。
裾幅はかなり細め×丈も短め。
そのため、体型が整っている人でないと、オシャレに着こなすのが難しいです。
日本人はもともと短足で足が太い民族なので、このパンツがあう人は、正直かなりレアでしょう。
機能性

股下は、グラミチが開発した「ガゼットクロッチ」になっています。
股部分に広めの当て布を取り付けることで、足の可動域を広げており、180度開脚も可能。
実際に履くと分かりますが、体感できるレベルで快適。
普通のショートパンツだと、屈んだときや、階段を昇るときに、パンツが突っ張ることがあると思います。
ですがグラミチのショートパンツは、このガゼットクロッチにより、どんな体制でもスムーズに足を動かすことができます。

ウエストも、グラミチが開発した「ウェビングベルト」になっています。
片手でワンタッチでウエスト調整ができる優れもので、緩めるのも締めるのも簡単。
一度使うと病みつきになるくらいスムーズで、片手でスマホをいじりながらでもキュッと締められますし、食事中などもテーブルの下でスルッと緩めたりできます。
あまり見えない部分ですが、バックルにはグラミチのアイコンである、ランニングマンが掘られています。
バックルと同色なので目立ちません。

ベルトの先には、ランニングマンが赤い刺繍で入っています。
カジュアルなディテールなので基本は見せない方が良いですが、あえてベルトを垂らすことでコーディネートのアクセントにすることができます。
グラミチは良いブランドなので、ロゴを見せることで「グラミチのショートパンツ」であることをさりげなく主張するのもアリ。

ウエストは伸縮性のあるゴムバンドによる「イージーウエスト」。
ゴムタイプのウエストはほかのショートパンツでもよく見ますが、それと比べてもよく伸びます。
ウェビングベルトと相まって、本当に着脱がスムーズ。
素材

グラミチの一般的なショーツは、素材にコットンを使用した、ツイル生地(綾織り)です。
ただ今回は、一般的な生地との比較のため、春夏に適したウェザー素材を購入しました。
一般的なコットンツイル生地と比較して、生地が薄いので、夏場の気候でも涼しく快適なのが特徴です。
見た目はツヤがあり、高級感があります。
ショートパンツはカジュアルなアイテムなので、高級感のある生地を選んであげると、子供っぽくなり過ぎないのでオススメです。
デザイン

フロントは前開きのジップタイプ。
実はグラミチのショートパンツは、もともとフロントにジップが付いていません。
クライミング由来のパンツなので、ジップを付けないことでクライミング中の引っ掛かりを防ぎ、パンツとしての耐久度を上げるためです。
ただフロントジップがないと着脱がしづらい&お手洗いのときも不便なので、今ではほとんどのモデルにフロントジップが採用されています。

両サイドにあるポケットはベーシックですが、ステッチが2本走っており、丈夫でガッチリとした作り。
深さはごくごく普通です。

ヒップにもポケットが2つあります。
右のヒップポケットにはグラミチのロゴが刺繍されていて、カジュアルな印象。
ポケットの中はベルクロ(マジックテープ)になっており、中のものが落ちない仕様になっています。
見えない部分なのでデザインには影響を与えませんが、人前ではマジックテープをベリベリとめくる音がするので、ちょっとだけ気になります。
価格

今回購入したNNショーツ(ウェザー素材)の価格は、通常のコットンツイル生地のものと同額の9,900円。
価格についてはのちほど詳しく解説しますが、このクオリティのパンツが1万円以下というのは、割と安いと思える価格設定です。
クライミング由来で耐久性も高いので、長く履けることを考えるとコスパは十分良いでしょう。
Gショーツ

Gショーツは、もっともベーシックなシルエット、万人向けのモデルです。
裾幅はやや広め×丈はやや短め。

Gショーツは裾幅が広めなので、足が細く見える効果があります。
こちらの図を見ていただくと、裾幅の広いAのほうが、裾幅の狭いBよりも、黒の棒が細く見えませんか?
これは対比による視覚効果です。
ショートパンツは裾幅が広いものほど、足が細く見えるのです。

Gショーツは丈もやや短めなので、足が長く見えます。
図を見ていただくと、丈の短いAのほうが、丈の長いBよりも黒の棒が長く見えますよね?
こちらも対比による視覚効果。
Gショーツは膝上のショート丈なので、足が長く見えるのです。
とはいえ、丈が短すぎると、それはそれで短パンならではの気持ち悪さが出てしまいます。
しかしGショーツは短いけど短過ぎない、絶妙なベストバランス。
3つのパンツのなかで、もっとも万人向け、かつ足を綺麗に見せられるシルエットです。
機能性

「ガゼットクロッチ」と「ウェビングベルト」を搭載している点は、全パンツ共通。
Gショーツだけ違うのは、フロントにジップが付いていない点。
これはクライミング由来のディテール。
クライミングはいろいろなツールを使うので、あえてフロントジップを取り払うことで、ツールが引っ掛かることによる事故や、生地の破れを防止しています。
ただ、利便性の面ではちょっと使いづらい。
フロントジップのNNショーツ・STショーツに比べて、着脱がしづらいのと、お手洗いのときも少し不便です。
Gショーツの方が、よりグラミチの原型に近いディテールですので、クラシカルさを味わいたい人には、好まれるディテールではありますね。

ヒップには2つのポケットがあります。
内側がベルクロ(マジックテープ)になっているので、中のものが落ちない仕様。
クライミングならではの便利な機能です。
素材

グラミチのショーツでもっとも一般的な、コットン素材のツイル(綾織り)生地になっています。
「ツイル」とは綾織りのことで、織り目がナナメの畝(うね)状に見えることが特徴。
通常の織物と比べて、糸密度を上げて織るため、肉厚で丈夫な生地に仕上がります。
このコットンツイルも、クライミングが由来。
岩肌から身を守るための生地であり、アクティブなシーンにも心強い。洗濯してもへたりにくい。ということが重視されています。

実際に触ってみると、肉厚でしっかりとしており、タフな印象。
見た目にもツヤと高級感があるので、ショートパンツのカジュアルさを軽減してくれています。
デザイン

先ほどGショーツはフロントジップが無いといいましたが、ウェビングベルトのバックルにも違いがあります。
NNショーツとSTショーツのバックルには、ランニングマンのロゴが掘られていますが、Gショーツにはありません。
ベルトを通しただけのシンプルな仕様。あまり見える部分ではないので、デザインにはとくに影響を与えていないです。
これ以外のデザインは、NNショーツとSTショーツと同じ。
価格

Gショーツの価格は7,700円。
グラミチの優れた機能性と、生地の高級感、バランスの良いシルエットを踏まえると、お買い得といえる価格でしょう。
丈夫なコットンツイル生地で長く履けるので、コスパは悪くないはずです。
STショーツ

STショーツは、ハーフシルエットに近い印象のモデル。
裾幅は、NNショーツとGショーツのちょうど中間くらいで、いわば普通の幅。丈はやや長めです。
先ほど裾幅が広いと、対比で足が細く見えるといいました。
こちらは裾幅が広すぎないので、足が細く見えすぎません。なので足が細くてコンプレックスという人は、STショーツがおすすめ。
足の細さが強調されすぎないので、裾幅の広いGショーツよりもバランスよく見せることができます。
機能性

機能性は、NNショーツと同じ。
ガゼットクロッチ、ウェビングベルト、イージーウエストを標準装備。

両サイドのポケットに、ヒップポケットが2つ。
素材

素材はグラミチ ショーツで一般的に用いられる、コットンツイル生地。
先ほどのGショーツと同じですが、実際に触ってみると、Gショーツに比べてやや薄く、やや柔らかいです。
また、ツイル(綾織り)の綾目も弱いので、Gショーツよりも平坦で滑らかな肌触りになっています。
見た目のツヤ感・高級感は同じですが、こちらは着古したような風合いが強めに出ています。
グラミチのショーツは「製品洗い」を掛けていることが一般的。
アイテムに色を付ける方法は、糸を先に染める「先染め」、できあがった生地を染める「後染め」、完成した製品を染める「製品染め」の3種類があります。
製品染めは、一度製品を完成さてから染めるため、コストがやや高くなる染め方なのですが、その分、ヴィンテージ感のある表情になります。
普通の新品のパンツはパリパリと張りがあるものですが、こちらは最初からくたっとしているんですよね。
これが独特の風合いを生み出しており、好きな人にはたまらない。肌に馴染みも良いので、実際の履き心地も良い感じです。
デザイン

デザインはNNショーツと同じです。
価格

STショーツの価格は、9,900円。
NNショーツ・Gショーツと同様に、このクオリティかつ歴史あるグラミチのアイテムであることを考えると、割と安めの価格設定といえるでしょう。
比較のまとめ

以上、グラミチでもっとも有名な3つのショーツを解説しました。
まとめると以下のようになります。
- NNショーツ:タイトシルエット
- Gショーツ:万人向けのシルエット
- STショーツ:足が細い人向けのシルエット
個人的なおすすめはGショーツ。
裾幅やや広め×丈はやや短めなので、もっとも足のラインを綺麗に見せることができます。
唯一、惜しい点は、Gショーツだけフロントにジップが付いていない点。
先述のとおり、利便性という意味ではGショーツだけ僅かに劣るので、それも加味して自分に合うパンツを選んでみてください。
一番のおすすめは店舗でのフィッティング。
お目当てのショーツを決めて、実際に試着してサイズを選ぶのが、最も失敗の少ない選び方です。
実際に着用したサイズ感の比較

グラミチのショートパンツを、実際に着用して比較しました。
それぞれウエストラインを同じ位置で揃えて撮影しています。
ここまで解説してきた通り、ショートパンツはサイズ感が命です。
見比べるポイントは「裾の幅」と「丈の長さ」。
ぜひ参考にしてみてください。
以下、それぞれの着用写真を紹介します。
Gショーツのサイズ感

まずはGショーツ。
裾幅はやや広め×丈はやや短め。
万人向けのシルエットです。
STショーツのサイズ感

お次は、STショーツ。
裾幅は普通×丈は短めです。
GショーツとNNショーツのちょうど中間のシルエットです。
NNショーツのサイズ感

最後は、NNショーツ。
裾幅はかなり細め×丈もかなり短め。
見てのとおり、めちゃくちゃタイトなシルエットですね。
やはりGショーツが一番、履きこなしやすい。STショーツとNNショーツは、想像以上に丈が短いシルエットでした。
グラミチのショートパンツのおすすめカラー(色)

グラミチのショートパンツはカラーバリエーションが豊富。
ざっと調べただけでも、CHINO、OLIVE、BLACK、GREIGE、DOUBLE NAVY、BULE、MUSTARD、WALNUT、SAND BEIGE、などなど。
別注モデルもあわせると、カモ、迷彩、ホワイト、ヒョウ柄などなど、さらに豊富に。
見るだけでワクワクしますが、その反面、選択肢が多すぎてどの色にしようか迷いますよね。
というわけで、個人的なおすすめカラー&人気色を紹介します。
ショートパンツはシルエットが命のアイテムですが、洋服の印象をもっとも決定づけるのは「カラー」です。
例えば、赤いショートパンツを履いている人がいたら、あなたはどんな印象を持ちますか?
恐らく、シルエットよりも「赤」というカラーが先立つと思います。
このことからも分かるように、オシャレになるためには「カラー」選びがとっても大事。
以下、ぜひ参考にしてみてください。
個人的なおすすめ色は「黒」

メンズファッションおいてもっとも重要な色は「黒」です。
黒は「無彩色」と呼ばれる、色味を持たない色です。すべての色の中で、もっとも暗い色で、明るさもありません。
そのためどんなコーディネートに対しても主張せず、合わせやすい色なのです。
また、黒はもっともフォーマルな色でもあります。
フォーマルの代表であるスーツといえば、黒ですよね?
黒は、西洋からはじまった服飾史において、さまざまな歴史の変遷を経て、モーニングコート、タキシード、礼服、喪服などに使われる、もっとも格式の高い色なんです。
もっともフォーマルな色であるからこそ、カジュアルアイテムであるショートパンツとは相性抜群。
カジュアルなデザインを、「黒」という色が調和し、バランスを取ってくれるのです。
なので「どの色にするか迷ってる」という人は、黒一択。とりあえず最初に手にする色としてオススメです。
人気色はベージュとカーキ

グラミチのショーツで人気色は、ベージュ系・カーキ系です。
実際に公式オンラインストアを見ると、この2つに近い色のモデルが売り切れ(または在庫わずか)になっています。
ベージュ系・カーキ系から選ぶときは、トーンの落ち着いた、シックな印象のものがおすすめ。
先ほど、フォーマルな印象を与える「黒」をおすすめしましたが、色はトーン(明度・彩度)を下げることで、無彩色である「黒」に近づきます。
なのでベージュ系・カーキ系であっても、トーンを抑えることでフォーマルな印象に寄せることができ、大人でもカジュアルになりすぎずに着こなすことができるのです。
毎年人気のカラーから完売していくので、気になる方は早めにチェックしましょう。
おすすめのメンズコーディネート

パンツ:Gショーツ(グラミチ)
サンダル:KYOTO(ビルケンシュトック)
※モデルはMLR中目黒店長の松田くん
モデルは毎度お馴染み、MLR中目黒店長の松田くんです(170cm 55kg)。
グラミチのGショーツを使った、夏の王道のYラインシルエットのコーデ。
リラックスシルエットのシャツにショーツを合わせると簡単にYラインが作れるのでオススメです。
Gショーツは裾幅が広めなので、そこから出る足の対比効果で、足を長く細く見せることができます。
足元は夏らしいサンダルでスッキリ。
ショーツとサンダルはどちらもカジュアルなアイテムなので、子供っぽくなりがちですが、全体の色数を白と黒のモノトーン2色に抑えることで、カジュアルになりすぎない工夫をしています。
ぜひ参考にしてみてください。
まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。
いかがでしたでしょうか?
グラミチのショートパンツには、「NNショーツ」「Gショーツ」「STショーツ」の3つの代表モデルが存在します。
もっともオススメなのは、万人向け&足を綺麗に見せることのできる、Gショーツ。
ショートパンツはシルエット(サイズ感)が命なので、ぜひこの記事を参考に、自分の足の形にあったモデルを見つけてみてください。
僕のブログでは、アイテム比較をはじめ、ファッションに役立つさまざまな情報をアップしています。ぜひお楽しみに!