【全部購入】デニムパンツの人気ブランド6選!ユニクロ、GU、無印良品、ワークマン、リーバイス、ZARAのジーンズを比較レビュー

「良いデニムパンツが欲しいけど、どこで買えばいいんだろう?」
「ブランドごとの特徴や違いを教えて欲しい!」
デニムパンツはさまざまなブランドからさまざまなタイプのものが販売されているので、どれを選べばよいのか悩んでしまいますよね。
ひとつずつ比較していくには時間が足りませんし、そもそも何を比較すればよいのか分からない人も多いと思います。

こうした悩みを解決するため、今回は人気ブランドのデニムパンツをすべて購入して比較してみました。
僕はアパレルブランドを複数展開しており、オリジナルデニムパンツの製作などもしています。
実際に買ったからこそ分かる感想も交えながら、デザインの特徴・素材・サイズ感など、プロの目線で解説していきます。
デニムパンツが気になっている人、これから購入を考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
人気コスパブランド6社を比較!メンズにおすすめのデニムパンツはこれだ!
今回はピックアップしたのは、下記の6つのブランド。
デニムパンツで人気上位のブランドです。
- ユニクロ
- GU
- 無印良品
- ZARA
- リーバイス
- ワークマン
実際に購入したからこそ分かる特徴や違いを、細かなディテールも含め、リアルな感想とともにお伝えします。
また、この記事を読めば、デニムパンツを選ぶうえで、どういった点に注目すれば良いかが分かるようになります。
アイテムの良し悪しを判断する「審美眼」を鍛えるトレーニングにもなりますので、ぜひこのまま読み進めていただければ幸いです。
まずは王道のユニクロから見ていきましょう。
ユニクロ

ユニクロは、大定番の「レギュラーフィットストレートジーンズ」を購入しました。
こちらのジーンズは「伝統的」でベーシックなジーンズです。
伝統的なジーンズには、下記の2つの特徴があります。
- 5ポケット
- 銅製のリベット
これらのディテールがあると、見た目にヴィンテージ感が出ます。
ジーンズを選ぶときの大事なポイントになるので、必ず覚えておきましょう。

ポケットは、伝統的なジーンズに忠実な「5ポケット」。
フロントに2つのポケット。

ヒップに2つのポケット。

そしてフロントの右ポケット上部に「コインポケット」が1つ。
合計で5つのポケットがあることが、伝統的なジーンズの特徴です。
ちなみに、コインポケットはかつて「ウォッチポケット」と呼ばれていました。
ジーンズはアメリカの炭鉱夫の作業着として生まれたアイテムで、このポケットは懐中時計を収納するためのポケットだったからです。
いまでは懐中時計ではなく、小銭入れとして使用されることが多くなったため「コインポケット」と呼ばれるようになりました。

ポケットには、伝統的な「銅製のリベット」が付いています。
炭鉱夫の作業に耐えられるよう、ポケットを補強するために生まれたディテールです。
ユニクロはルーツを大切にするブランド。
もの作りの精神がしっかり反映されたジーンズといえるでしょう。

アウトサイドシーム(外側のステッチ)は「割縫い」になっています。
割縫いは、縫い代がジーンズの内側に織り込まれる縫い方のこと。
ステッチがジーンズの内側に隠れるため、糸がほつれにくくなり、ジーンズの耐久性が上がります。
諸説ありますが、この「割縫い」も伝統的なジーンズによくみられるディテールの一つ。
見た目にはミニマルな印象がプラスされます。

フロントはジップタイプ。
開け閉めもスムーズです。

ボタンには「UNIQLO」の刻印が入っています。
チープさは一切なく、高級感があります。

ユニクロのジーンズの最大の特徴は、素材のクオリティの高さでしょう。
こちらのジーンズには「カイハラ社」製の、本格的なコットン100%デニムを使用しています。
カイハラ社は、世界のハイブランドにもデニムを供給する、日本の老舗デニムメーカー。
原料となるコットンを厳選し、独自の技術(紡績・染色・織布)で、最高品質のデニム生地を作成しています。
独特のムラ感のある「ムラ糸」を使用しているため、ヴィンテージデニムのような風合いが出るのも特徴。
実際にこちらのジーンズも、新品ながら少し履き込んだような、味のある見た目に仕上がっています。

生地には、ほどよい「アタリ」が出ています。
アタリとは、デニム特有の色落ちのことで、摩擦などにより糸の芯にある白い繊維があらわになることで発生します。
アタリがあると、履き込まれたジーンズのようなヴィンテージ感が出ます。
こちらのジーンズは、ちょうど中間くらいのアタリの出方。
ほどよいヴィンテージ感がありながらも全体としてはクリーンな印象なので、着る人を選ばないジーンズといえるでしょう。

サイズ:28インチ
シルエットは、標準的なサイズ感のストレートシルエット。
腰まわりから裾までまっすぐなラインになっています。
股上の深さは、おさまりの良いミドルライズ。
年齢を問わず、誰でも着用しやすいベーシックなサイズ感です。
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以上、ユニクロの大定番ジーンズ「レギュラーフィットストレートジーンズ」を解説しました。
伝統的なデザインと、素材のクオリティが魅力のジーンズです。
ベーシックだけどハイクオリティ。
GU

お次は、GUを代表するジーンズ「ストレートジーンズ」を紹介します。
ユニクロに比べて、ややフォーマルなジーンズになっています。

サイズ:Sサイズ
シルエットは商品名にもある通りストレート。癖がないです。
ただ後述するセンタークリースによって縦のラインが強調されているのが特徴です。

もう一つの特徴として、ジーンズには珍しいセンタークリースが入っています。
センタークリースは、パンツの中心にプレスして入れるラインのこと。
フォーマルなパンツの代表であるスラックスに用いられるように、ドレスライクな印象がプラスされます。
また、縦のラインが強調されるため、足が長く見えるといったスタイル補正効果もあります。
実際にこちらのジーンズも、ストンと落ちたような美しいシルエット。
とてもすっきりとした見た目になっています。
股上がやや深めなので、タックインとの相性も抜群。

素材はコットン100%のデニムを使用。
ほどよいハリとコシがあり、しっかりとした素材感になっています。
生地の厚さ的には、ユニクロとほぼ同じか、やや薄めくらいです。
個人的にかなり良いと感じたのは、絶妙なバランスの色ムラ。
新品ながら履き込んだような風合いがあり、かなり味のある見た目になっています。
おすすめのカラーはダークグレー。
古着っぽい色あせたグレーがかなりカッコ良いです。
チープさは一切なく、とても1,990円のジーンズとは思えません。

ポケットは、5ポケットに銅製のリベットが付いています。
伝統的なジーンズに忠実なディテールです。

ユニクロと比べると、リベットにちょっとした違いがあります。
どちらも銅製ですが、GUはくすみがあり、よりヴィンテージ感のある見た目。
古着感のある素材と相まって、味のあるこなれた印象に仕上がっています。
個人的にはこちらの方が好みです。

トップボタンも銅製に見えます。
こちらもくすみがかった加工がされており、ヴィンテージ感のある風合い。
タックインで履いたときに良いアクセントになりますね。

アウトサイドシームは、ユニクロと同じ割縫いです。
ステッチが表に出ないため、ミニマルな印象になります。


ヒップポケットも無駄な装飾のないシンプルなデザイン。
生地とステッチが同色で統一されているため、全体的にミニマルな印象になっています。
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以上、GUのストレートジーンズを解説しました。
このクオリティでこの価格は、完全にコスパ破壊です。笑
格安ジーンズの最高峰。
無印良品

お次は、無印を代表するジーンズ「デニムレギュラーパンツ」を紹介します。

素材には「オーガニックコットン」を使用。
オーガニックコットンは、認証機関に認められた農地で、農薬・肥料の基準を守り、有機栽培されたコットンのこと。
簡単にいえば、人肌にやさしい素材です。
肌ざわりは、程よいハリとコシがありながら、柔らかく肌なじみが良いです。

見た目としては、アタリや色ムラがなく、クリーンな印象。
ユニクロ・GUのようにユーズド加工がされていないため、いわゆる新品のジーンズっぽい見た目になっています。
ここは好みが分かれるところですね。

ポケットは、伝統的な5ポケットに、銅製のリベットが付いています。
ユニクロ・GUと同様に、ルーツに忠実なデザインです。

1つ気になるのは、打ち抜きのリベットに生地が付いてしまっている点。
あえてこうしている可能性もありますが、個人的には仕上がりとして雑な印象を受けてしまいました。
一応、カッターなどを使えばなんとか除去できるので、気になる人は試してみてください。

トップボタンは、装飾のないフラットなボタンを使用。
ユニクロ・GUは刻印のあるヴィンテージ調のボタンでしたが、こちらはミニマルな印象ですね。

アウトサイドシームは、ユニクロ・GUと同じで、割縫いになっています。

ヒップポケットは、ポケットの上部だけ黄色のステッチが使われています。
それ以外はオレンジ色。

色数が増えるので、見た目としてはカジュアルな印象がプラスされます。
ステッチと生地の色が同色にまとめられていたGUとは反対のデザインです。

サイズ:28インチ
シルエットは、直線的なストレートシルエット。
腰回りにはややゆとりがありますが、それ以外は標準的なストレートジーンズのサイズ感になっています。
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以上、無印良品のデニムレギュラーパンツを解説しました。
ユニクロやGUに比べてユーズド感がなく、パキッとした印象のジーンズです。
スタンダードなストレートジーンズ。
ZARA

ZARAは、個人的に気になっていた「オーバーサイズデニムパンツ」を購入しました。
結果、想像以上によくて、かなりオススメできるジーンズでした。

サイズ:30インチ
まずはシルエットから見ていきましょう。
商品名からも分かるとおり、かなりワイドなシルエットになっています。
現代のワイドパンツのトレンドにドンピシャ。
トレンドライクな着こなしをしたい人にはうってつけのジーンズです。

素材感もめちゃくちゃ良いです。
全体的にユーズド加工がされているため、履き古したような風合いがあり、アタリの出方も絶妙。

フロントにはダメージ加工を入れ、あえて糸をほつれさせています。
また、ステッチにもムラ糸が使用されており、非常に味があります。
新品でありながら、カッコ良い古着のジーンズのようです。
正直、購入前はここまで良いと思っていなかったので、個人的に感動。
古着屋さんで良いジーンズと出会ったときのような感覚です。笑

ポケットは、5ポケットに銅製のリベット付き。
こちらも伝統に忠実なデザインのジーンズになっています。

銅リベットは、やや赤みがかった明るい発色。
個人的に好みな色合いです。
使っていくうちにくすみが出るので、経年変化も楽しめます。

フロントは、これまでに紹介したユニクロ・GU・無印とは異なり「ボタンフライ」になっています。
ボタンフライは、フロントがジップではなく、ボタンになっているデザインのこと。
実はこれも伝統的なジーンズのディテールです。
というのも、ジーンズが誕生したのは1870年代。
この頃は、まだジップ自体が存在していませんでした。
そのため、必然的にジーンズのフロントはボタンフライになります。
個人的には開け閉めが面倒なので好みではないですが、ZARAの伝統へのこだわりが感じられるポイントですね。


ヒップポケットは、これまでに紹介したジーンズに比べて、やや大きめのサイズになっています。
ワイドシルエットに合わせたデザインで、トレンドライクです。
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以上、ZARAのオーバーサイズデニムパンツを解説しました。
伝統的なディテールを踏襲しつつも、トレンドライクに仕上げられた逸品。
着こなしの難易度はやや高めですが、コーディネートをちゃんと組んであげれば、かなりオシャレに見せられるジーンズです。
トレンド感のあるワイドジーンズを探している人に超おすすめ!
ワークマン

ワークマンでは「BASIC STRETCH(ベーシックストレッチ)デニムウォームパンツ」を購入しました。
秋冬用のベーシックなデニムパンツです。

素材には、ユニクロと同じカイハラ社製のデニムを使用しています。
ただし、コットン100%のユニクロに対して、こちらはポリウレタンの混合素材。
化学繊維特有のテカリは一切ないですが、デニムの風合いで比べるとユニクロに軍配が上がります。

「ウォームパンツ」という商品名のとおり、暖かみのある裏起毛がされています。
ただ実際に履いて試してみたところ、わずかに暖かさを感じる程度……。
この記事では紹介していませんが、ユニクロのヒートテックジーンズと比べると、正直もの足りません。
とはいえ価格の安さから考えると妥当でしょう。
ワークマンが悪いというよりは、ユニクロが凄すぎるといった感想です。

もう一つの特徴は、ストレッチ性。
伸縮性のある糸を使用しています。
実際に引っ張ると、ヨコ方向にはかなり伸びます。
しかしタテ方向には伸びません。
そのため屈伸などのタテ方向の動きをすると、ストレッチ性が完全には発揮されず、ヒザ周りがやや突っ張ってしまいます。
ストレッチ性のないジーンズに比べると動きやすくて快適ではあります。

ポケットは5ポケットに、銅製のリベット付き。
どちらも伝統的なディテールです。

ただしリベットがちょっと特殊。
通常のリベットにある中心の出っ張りがなく、丸みを帯びた、やや可愛らしいデザインになっています。

ボタンは「Field Core」の刻印入り。
値段なりといった質感です。


ヒップポケットには、ヨコ方向に直線のステッチが入っています。
ステッチと生地が同色なので強調はされていませんが、これ自体はほんのりカジュアルな印象を与えるディテールです。

サイズ:Sサイズ
シルエットはストレートテーパード。
もも周りは標準的なレギュラーフィットで、膝下から裾にかけてはややテーパードがかかっています。
スッキリとスタイルよく履きたい人におすすめのシルエットですね。
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以上、ワークマンのデニムウォームパンツを解説しました。
ウォームパンツという商品名から暖かさに期待していたのですが、正直そこまでだったが残念。
暖かいデニムパンツを探している人は、ユニクロのヒートテックジーンズがおすすめです。
リーバイス

最後に紹介するのは、リーバイスの代表作「501xx」。
リーバイスの501にはいくつかのモデルがありますが、今回購入した「501xx」は、ヴィンテージ・リーバイスを代表する人気モデルです。
また「501xx」には、大文字の「501XX」というモデルも存在します。
- 小文字の501xx:現行品
- 大文字の501XX:ヴィンテージ復刻品
少しややこしいですが、このような違いがあります。
今回ご紹介するのは、現行品の「501xx」です。

素材感は、さすがリーバイスと言いたくなるような味のある風合い。
表面に起毛感があり、それが独特な表情のある見た目を演出しています。
全体的な色ムラとアタリも絶妙。
ヴィンテージデニムを楽しめる素材感になっています。

ポケットは伝統的な5ポケットに、銅製のリベットが付いています。

リベットはアンティーク調のものが使用されており、生地との馴染みもよく雰囲気があります。
実は、リベットの生みの親はリーバイス。
1873年に、リーバイス社がパンツの補強にリベットを使用する特許を取得し、リベット付きのジーンズを販売したのがはじまりです。

ヒップポケットは、リーバイスのトレードマークである「アーキュエット・ステッチ」になっています。
アーキュエット・ステッチとは、「カモメ」または「2つの虹が横に並んだ感じ」のステッチのこと。
リーバイス公式サイトによると、1873年にはじめて、このステッチが導入されたようです。
実はコピー商品の取り締まりのため商標登録されており、ほかのブランドはこれと同じステッチを使ってはいけない模様。

右のヒップポケットには「レッドタグ」が付けられています。
「Levi’s」という文字が記された、小さな赤い布片です。
実はこちらも機能的な役割があり、第2次大戦前の時代に、大量に出回っていたリーバイスの模倣品と本物を分けるために導入されています。

腰には「ツーホースパッチ」。
こちらもリーバイスのトレードマークですね。
ツーホースパッチは、ジーンズの品質保証書として、1886年から導入されたパッチのこと。
こちらのパッチは、製造された年代によって素材が異なります。
具体的には、1886年~1957年頃までが革パッチ、その前後~現行品は紙パッチが使用されています。
こちらは後期のモデルになるので、紙パッチ。
使い込むにつれシワやめくれが出ますが、これはこれで味わい深いです。
パッチに描かれる2頭の馬は「2頭の馬が引っ張ってもリーバイスのジーンズは破れない」という頑丈さを表しています。

フロントはもちろんボタンフライ。
どの部分を見ても、伝統的なジーンズのディテールがしっかりと踏襲されています。

シルエットはゆとりのあるストレートシルエット。
リラックスしたスタイリングにぴったりで、履き心地もノンストレスで快適です。
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以上、リーバイスの501を解説しました。
ジーンズの王道だけあって、さすがのクオリティ。
ヴィンテージのディテールと、着古したような味のある風合いは、好きな人にはたまらない。
リーバイスならではの唯一無二のジーンズです。
こだわりの一本が欲しい人は、ぜひチェックしてみてください。
まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます!
いかがでしたか?
今回はデニムパンツの人気ブランドをすべて購入し、それぞれの特徴や違いを解説しました。
デザイン・シルエット・素材・機能性など、細かく見るとさまざまな違いがあることが分かったかと思います。
個人的なおすすめはザラのオーバーサイズデニムパンツ。
ファッション初心者にはやや難しいかもしれませんが、トレンドにドンピシャでかなりおすすめです。
コスパと履きやすさでいうと、ユニクロとGUがおすすめ。
両者には毎年驚かされますが、今シーズンはとくに素晴らしい仕上がりのデニムパンツです。
ぜひこの記事を参考に、自分にあう一枚を見つけていただければ幸いです。
僕のブログでは、今後もファッションに役立つさまざまな情報をアップしていきます。
明日の更新もお楽しみに!