【購入】ユニクロが誇る短パン!チノショートパンツをレビュー|コーデ、サイズ感、丈短めなど網羅

ユニクロのチノショートパンツを実際に購入したので、プロの目線でレビューします。
結論を先にいうと、アイテム自体はあまり有名ではないものの、マスターピースの一つに数えても良い、隠れた名作パンツです。
僕は、洋服年間1000万円以上&アパレルブランド複数展開をしており、自分でショートパンツの製作もしています。
ユニクロは毎シーズン全型購入しているので、特に得意分野。
おすすめのメンズコーデや、サイズ感など、気になる情報をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
チノショートパンツの全てを1記事にまとめました!
まずは、チノパンツがそもそも何なのかをサラッと見てみましょう。
興味のない方は飛ばしてOKですが、ファッションはルーツ(起源)を知ることで、より身近になり、オシャレな着こなしに繋がります。
ぜひお時間のある方は、この機会に目を通してみてください。
目次
そもそもチノパンツとは?

チノパンツと聞くと、ベージュのパンツをイメージする人も多いと思いますが、実はそれは間違い。
チノパンツとは、「チノクロス」と呼ばれる生地を用いたパンツの総称です。
チノクロスは、やや光沢のあるツイル(綾織り)生地のことで、頑丈で厚みがあり着心地が良いのが特徴です。
さまざまなファッションアイテムと合わせやすいことから、近年はサラリーマンのオフィスカジュアルとしても使われていたりしますよね。
そんなチノパンツですが、なぜベージュのイメージが定着したのでしょうか?
チノパンツの歴史

あまり知られていませんが、チノパンツはもともと、19世紀中頃のイギリス陸軍の制服として使われていたパンツです。
実は、当時のイギリス陸軍のパンツは、もともと白色でした。
ただ、白は汚れやすいうえ、戦場ではとても目立つ色。敵から身を隠さなければいけない軍の戦闘員たちにとっては致命的です。
そこで、これを案じたインドに駐屯していた士官が、泥水や土色のように染めさせたのが、チノパンツの発祥です。
これにより、チノパンツ=ベージュ、またはそれに類する茶色のパンツになったのです。
インドらしいカレー粉で染めたという話もあります。
その後、制式な軍服として採用されたチノパンツは、その機能性が認められ、アメリカ軍の作業着としても定着しました。
1970年になる頃には、上流階級の若者を中心にファッションアイテムとして浸透。
日本では、1980年頃から起こった「プレッピーブーム」をきっかけに、「チノパン」の略称で流行。
プレッピー(Preppy)とは、お金持ちの子息の俗称。1980年代にブームとなったプレッピースタイルの特徴は、ボタンダウンシャツの重ね着や、ビーンシューズにチノパン、素足にデッキシューズなど、上質なアイテムをわざと着崩したりすることが多かった。日本では綺麗目のアメリカンカジュアルのイメージ。
チノパンはこのようなブームを経て、今ではファッションシーンに欠かせない超定番アイテムのひとつとして定着したのです。
チノパンツの名前の由来
チノパンツの名前の由来には諸説あります。
有力なのは、中国(China)を由来とする説。
第一次世界大戦中の1900年代、イギリス軍で使われていたチノクロスの生地を、アメリカ陸軍が中国(China)を経由して輸入していました。
この「China」が「チノ」となり、チノパンツと呼ばれるようになったという説です。
スペイン語で中国人という意味の「Chino」から来ているという説もあります。
ユニクロチノショートパンツとは?

ユニクロのチノショートパンツは、毎年アップデートがされるユニクロの定番シリーズの一つです。
程良くゆったりとしたシルエットに、カジュアルなデザインが特徴。
先ほど紹介した伝統的チノパンツのディテールもしっかり継承していることから、ユニクロの物作りへのこだわりが感じられる一品でもあります。
そんなユニクロのチノショートパンツ。具体的にどこが優れているのか、次で詳しく解説します。
ユニクロチノショートパンツの特徴(購入レビュー)

実際に購入したチノショートパンツを使って、その特徴をレビューします。
カジュアルなデザインなので人を選びますが、1990円(セールで1290円)で買えるとは到底思えない高級感。かなりしっかりとした仕上がりになっています。
デメリットと感じた部分も含めて、以下の5つのポイントで詳しく解説します。
- デザイン
- シルエット
- 素材感
- 機能性
- コストパフォーマンス
ちなみにアイテムはこの5つの視点で見ると分かりやすいです。ぜひ参考にしてみてください。
1.デザイン

デザインはとてもカジュアル。ポケット口はワーク調のダブルステッチになっています。
ダブルステッチとは、2本のステッチで生地を縫い合わせることを言います。
見た目どおりタフで頑丈さは増しますが、デザインが増える分、カジュアルな印象が強調されます。
パッカリング(縫い合わせ部分のシワ)も強め。
あえてパッカリングを強めに出しているので、伝統的なチノパンツを意識したカジュアルなデザインに仕上げていることが分かります。

こちらのチノショートパンツはしっかりと目立つ位置にボタンがあるので主張が強いです。

ここもパッカリング強めのステッチ。
チノショートパンツという元々がカジュアルなアイテムに、パッカリングによるシワ感やダブルステッチが施されていますので、全体的にかなりカジュアルでラフな印象です。
これは冒頭で紹介した伝統的なチノパンツのルーツに合わせた作り方をしているからです。だからカジュアルな仕上がりになるわけです。
ちなみにアイテムはカジュアルであればあるほど、子供っぽく見えてしまうもの。
なのでこのチノショートパンツは、カジュアルなスタイリングにはぴったりですが、初心者がオシャレに合わせるアイテムとしては、ほんの少しだけ難易度が高めです。
オシャレに見せるコツは、大人っぽい服装を心がけることです。
コーディネートはカジュアルなアイテムだけで組まず、フォーマルな大人っぽいアイテムを少しでも入れることが肝心。
なのでこちらのチノショートパンツを選ぶときは、コーディネートのほかの部分で、フォーマルな要素を取り入れてバランスを取るのがオススメです。
2.シルエット

シルエットは膝上ショート丈のワイドシルエット。ユニクロの数あるショーツの中でも、かなりワイドな印象。
裾幅だけワイドなパンツもありますが、こちらはウエストから裾にかけて全体的にワイドでゆとりのあるシルエットなので、ゆったりめのトップスとも合わせやすいです。
一方、丈はやや短め。スッキリ履ける膝上丈になっています。
ショーツは丈の長さが数センチ違うだけで、与える印象がガラッと変わります。購入の際はできれば試着して、丈感に注意してサイズを選ぶようにしましょう。
3.素材感

素材は、高密度に織られたコットン100%のツイル生地に、微起毛させたソフトな肌触り。
色や風合いにもこだわり、本格的なヴィンテージ感を表現するために、縫製後に生地を染色する「製品染め」という手法を採用しています。
生で見ると分かりますが、長くはき込んだような伝統的なチノパンツらしい色合いになっています。
また、生地自体にツヤがあり滑らかな風合いで、高級感がすごい。価格がかなり安い割に、チープさは一切感じられません。
気になる点としては、シワがちょっと多め。
例えば、もっともフォーマルとされているスーツではシワは厳禁ですよね。
カジュアルさを強調するパッカリングにさらにシワも目立つため、高級感はありつつも、カジュアルでラフな印象のアイテムといえるでしょう。
4.機能性

ウエストにはボタンとベルトループが付いています。素材のタフさと強めの縫製が相まって、とてもタフな作り。
それぞれ生地と同色で目立たない仕様になっているので、デザインには影響を及ぼしていません。

またウエスト裏面の布端にはパイピングが施されています。
パイピングとは手芸や裁縫でよく使う手法で、布の端をテープ状でくるむ装飾方法のこと。
布や革を二つ折りにした際に生じるつなぎ目を挟んでとめて、ほつれないようにするといった目的で使われます。
見た目には見えない部分ですが、タフで頑丈な作りです。

縫製にはポリエステル糸が使用されています。これにより縮みに強く耐久性にも優れた、タフな仕上がりになります。
ここまで解説したとおり、ユニクロのチノショートパンツは、かなり細かい部分にまで伝統的なチノパンツのエッセンスが組み込まれています。
ポケットを補強するダブルステッチ、股下の縫製など、チノパンツならではの伝統的なディテールを受け継ぐ、タフな作りのチノショーツです。
5.コストパフォーマンス
コストパフォーマンスは素晴らしいです。
基本的にユニクロはどのアイテムもコスパが良いですが、このアイテムも漏れなく良いですね。
これだけしっかりとした作りのチノショーツを、1990円(セールで1290円)で販売できるのはユニクロくらいでしょう。
カジュアルテイストが好きな方にはうってつけのアイテムです。気になる方はぜひチェックしてみてください。
以下、ベージュも購入したので参考までに貼り付けます。

チノパン感のあるベージュ。人気色です。

伝統に忠実なコットン100%のツイル生地。
新品ですが長く履き込んだような風合いです。

パッカリング(縫い縮み)強めのカジュアルなデザイン。
次は気になるサイズ感を解説します。
ユニクロチノショートパンツのサイズ感

シルエットのところでもお話ししましたが、ユニクロのチノショートパンツは、膝上ショート丈のワイドシルエットになっています。
全体的にかなりワイドでゆとりのあるシルエットなので、ゆったりめのトップスとも合わせやすいサイズ感。
一方、丈はやや短めで、スッキリ履ける膝上丈になっています。
今回、170cm/55kg の僕が購入したのはLサイズ。着用するとちょうど膝が少し出るくらいです。
通常のサイズ感で着用すると膝が出る短めの丈になるので、抵抗感のある方は、1サイズアップして調整するのがオススメです。
サイズ表
(cm) | XS | S | M | L | XL | XXL | 3XL | 4XL |
ウエスト | 74 | 80 | 86 | 92 | 100 | 108 | 114 | 120 |
ヒップ | 94.5 | 100.5 | 106.5 | 112.5 | 120 | 125 | 130 | 134.5 |
わたり幅 | 32.5 | 34 | 36 | 38 | 40 | 42 | 43.5 | 45 |
股上 | 26 | 27 | 27.5 | 28.5 | 29 | 30 | 31 | 32 |
裾幅 | 24.5 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30.5 | 32 | 33.5 |
股下 | 23.5 | 24.5 | 25 | 25.5 | 26.5 | 27 | 27 | 27 |
ユニクロ公式ホームページのサイズ表です。いつも通り、XS〜4XLまでの8サイズ展開になっています。
自分にあったサイズを選ぶオススメの方法は、お気に入りのパンツを一着決めて、そのサイズを覚えておくこと。
基準となるサイズを一つだけ覚えておけば、それと比較してサイズを選べるようになるので、超オススメです。
ただしアイテムのサイズは、メーカーやブランドが変わると計測方法も変わります。なのであくまで目安と捉えるのが無難でしょう。
理想は店舗でのフィッティング。これに勝るものはない……!
短丈の「チノショーツ」について

ユニクロの「チノショートパンツ」の類似品に、0.5cmだけ丈の短い「チノショーツ」があります。
たった0.5cmの違いですが、ショートパンツは丈の長さが変わると印象がガラッと変わります。

ショートパンツは、丈が短いものほど、足を長く見せることができます。
こちらの画像を見ていただくと、丈の長い「B」よりも、丈の短い「A」の方が、黒の棒が長く見えると思います。
これは対比による視覚効果。
ショートパンツは丈が短いと、足が長く見えるのです。
ただし、短ければ短いほど良いのか?というとそうではありません。
丈が短い=肌の露出が増えるので、過度に丈が短くなると、それはそれで気持ち悪さが出てしまいます。気持ち悪さが出ないくらいの、絶妙な短さを選ぶのが肝心です。
なので、足のシルエットに自信のない方は「チノショートパンツ」を選ぶのがおすすめ。
逆に足のシルエットに自信があり、足をさらに長く見せたいという人は、0.5cm丈の短いこちらの「チノショーツ」を選ぶと良いでしょう。
ユニクロチノショートパンツのおすすめメンズコーディネート

ユニクロ:チノショートパンツ
古着RePLAY:パテントレザーオペラスリッポン
※モデルはMLR中目黒店長の松田くん
カジュアルなチノショーツに緩めのシャツを合わせた、春夏使えるラフで気取らないコーデ。
現代のトレンドである装飾性を加えるため、シャツの襟はボタンダウン。メガネなどの小物も取り入れています。メガネではなく腕時計やアクセサリーでもOKです。
足元はバランスを取るためフォーマルな黒い革靴をチョイス。春夏を意識してスッキリ見えるスリッポンにしています。
スリッポンは靴下が見えると途端にダサく見えてしまうので、靴下は外から見えないインビジブルソックスです。
ユニクロのチノショートパンツはカジュアルなアイテムなので、コーディネートのどこかにフォーマルな要素をしっかり入れてあげて、子供っぽく見せずバランスを取った着こなしがオススメです。
まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。
いかがでしたでしょうか?
ユニクロのチノショートパンツは、伝統的なチノパンツのエッセンスを取り入れた、隠れた名品です。
ベーシックだけど完成されたデザインは、こだわりのディテールの積み重ね。
微起毛させたコットンツイル素材に、製品洗いを加え、初めてはいたときからなじむ風合い。コインポケットや腰裏のパイピングなど、細部まで手の込んだ作りになっています。
非常にタフで日常使いにも優れていますので、カジュアルテイストが好みの方にはピッタリのショーツです。
気になった方は、ぜひチェックしてみてください。
また『ユニクロのショートパンツを全型比較』したまとめ記事も執筆しています。
自分にぴったりのショートパンツが見つかる、見逃し厳禁の内容になっているので、ぜひぜひご覧ください!
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