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【価格差10倍】ノースフェイスのヌプシと、GUのヒートパデッドブルゾンの違いは?似てると噂のダウンを購入して比較してみた

冬の定番アウター、ダウンジャケット。

各ブランドからさまざまなタイプのダウンが発売されていますが、そのなかでも今話題になっているのが、GUから発売された「ヒートパデッド」という商品。

ノースフェイスの名作ダウンとして知られている「ヌプシ」に似ていると、かなりの注目が集まっています。

左:ヒートパデッドスタンドカラーブルゾン(GU)
右:ヌプシ(ノースフェイス)

なぜそんなに注目が集まっているのかというと、価格がとびきり安いから。

  • GU:ヒートパデッドスタンドカラーブルゾン(3,990円)
  • ノースフェイス:ヌプシ(37,400円)

このとおり、約10倍もの価格差があるんです。

ノースフェイスのダウンが欲しい人にとっては、10分の1の値段で買えてしまうGUのヒートパデッドは、絶対に見逃せないアイテム。

とはいえ、こんな疑問が浮かぶと思います。

「似てると言うけど、実際は作りが安っぽいんじゃないの?」

「本当にヒートパデッドを買っても大丈夫なの?」

「そもそもヌプシって何?」

こうした疑問を解決するため、実際に2つのダウンを購入して、違いを比較してみました。

 PE WRINKLES TAFFETA DOWN JACKET(CTHY)

僕はアパレルブランドを複数運営しており、オリジナルのダウンの製作なども行っています。

加えてプライベートでも、ファストファッションからハイブランドまで、さまざまなダウンを試してきました。

今回はそんな僕が、2つのダウンをプロの目線で解説。

この記事を読めば、それぞれの特徴や違いを、しっかりと理解することができます。

これから購入を考えている人にはピッタリの内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。

ヌプシとヒートパデッドの違い

それでは、実際の購入品を使って、ヌプシとヒートパデッドの違いを解説していきます。

先に結論を言うと、こうなります。

  • ヌプシ:暖かさ重視
  • ヒートパデッド:暖かさと見た目のバランス重視

以下で解説します。

基本的な作り

ヌプシ
ヒートパデッド

まず大前提として、基本的な作りは酷似しています。

見た目のデザインもシルエットもだいたい同じ。

どちらもジップ式のダウンで、胸の切り替えやキルトの幅もほぼ同じです。

このように、ぱっと見がかなり似ているため、話題になっているわけですね。

ただし、細かいディテールを見てみると、結構な違いがあります。

ここを理解しないまま購入してしまうと「思ってたのと違った…。」と、後悔してしまいます。

そんな悲しいことにならないよう、各パーツごとの違いを比較していきましょう。

シルエット(サイズ感)

ヌプシを着用。
モデル:MLR中目黒店長の松田君(170cm 55kg)
ヒートパデッドを着用。
モデル:MLR中目黒店長の松田君(170cm 55kg)

ぱっと見は似ているシルエットですが、実際に着てみると違いがあります。

具体的には、ヌプシよりもヒートパデッドの方が、ややスッキリとしたシルエットになっています。

ヌプシ

ヌプシは、よくあるダウンと同じで、かなりモコモコしています。

ヌプシ

とくにアーム(肩まわり・腕まわり)が太いため、モッサリとした見た目です。

ダウン選びにおいて、アームの太さは見逃せないポイント。

人の視線というものは、本体よりも先端に集まるという特性があります。

ダウンでいうと、本体のボディよりも、先端に近いアームに目がいきます。

そのためアームが太いと、見た目には想像以上に太く見えてしまいます。

実際、ヌプシとヒートパデッドは、ボディのシルエットはほぼ同じです。

ただヌプシはアームが太いため、ヒートパデッドよりも全体のシルエットが太って見えてしまいます。

例えるならミシュランマンのような見た目ですね。

ファッション上級者には、あえてモコモコとした着こなしをする人もいます。

ただ初心者〜中級者の人は、モコモコとしたダウンを着ると不格好になりがち。

ヒートパデッド

以上のことから、無難に万人受けを狙いたい人は、ヒートパデッドを選んだ方がよいでしょう。

ヌプシに比べてアームのモコモコ感が抑えられています。

ヒートパデッド

アームの先端も、ヌプシよりやや細めの作りです。

ちなみにヌプシは、2022年秋冬シーズンからサイズ感がアップデートされています。

身幅と袖丈が2サイズ大きく、着丈が1サイズ長くなっています。

ダウンならではのモコモコしたシルエットが好きな人や、大きなシルエットが好きな人は、ヌプシを選ぶのも悪くはないですね。

ヌプシが好きで、いつも通りのサイズで着たい人は、1サイズダウンでも良いと思います。

シルエットのモコモコ感は、GUの方がやや控えめ。

暖かさ

ヌプシ

実際に着用して動いてみると、ヌプシの方がやや暖かく感じました。

ヌプシの左腕の袖部分を見ていただくと「700」という数字が刺繍されています。

これは「フィルパワー」という、ダウンの保温性をあらわす数値です。

フィルパワーの数値が大きいほど、空気を多く含むため、保温性に優れた良質なダウンになります。

ヌプシ

一般的に、高品質といえるフィルパワーの目安は700以上。

そのためヌプシは高品質ダウンと言える保温性を持っています。

ただし注意点として、実際のあたたかさはフィルパワーだけで測ることはできません。

詰められているダウンの量や、肌に触れる生地などによっても、体感温度は変わってきますので、あくまで目安として考えるようにしましょう。

ヒートパデッド

一方、ヒートパデッドには商品ページを見てもフィルパワーの記載がありません。

そのため具体的な数値ではお伝えすることができないのですが、体感のあたたかさは、ヌプシより少しだけ劣ります。

とはいえ、大きく差があるかというとそういう訳ではありません。

ヒートパデッドは保温性の高い粒中わたを使用していますので、こちらはこちらで十分、あたたかいです。

言い換えると、ヒートパデッドは「3,990円」という値段で、「37,400円」もするヌプシとほぼ同レベルのあたたかさということです。

少しでもあたたかいダウンが欲しいならヒートパデッドを選ぶべきですが、そこまでこだわりがなければ、圧倒的にヒートパデッドの方がお買い得ですね。

暖かさは僅差でヌプシに軍配。

耐久性

ヌプシ

耐久性は、ヌプシに軍配が上がります。

ヌプシは、2022年の最新モデルから、表地に「リップストップナイロン」を採用しています。

リップストップ(ripstop)とは、ナイロン、コットン、ポリエステル素材に、格子状のナイロン繊維を縫い込んだ生地のこと。

名前のとおり、「裂ける(Rip)」ことを「食い止める(Stop)」という特徴があり、引っ張ってもほつれにくく破れにくいのが特徴です。

ヌプシ

その耐久性の高さから、軍の戦闘服やカーゴパンツ、アウトドア用品などにも採用されるほど。

しかも薄くて軽くて、着心地もゴワゴワせずストレスフリーです。

ヒートパデッド

一方のヒートパデッドは、通常のナイロンを採用しています。

ヌプシのリップストップナイロンには劣りますが、ナイロン自体は耐久性の高い素材なので、乱暴な扱いをしない限りは、普通に長持ちするでしょう。

アウトドアブランドだけあって耐久性の高いヌプシ。

素材感

ヌプシ
ヒートパデッド

見た目の素材感にも、微妙な違いがあります。

先ほどお話ししたとおり、ヌプシは表地にリップストップナイロンを使用しています。

それもあり、ヒートパデッドに比べて、ややシャイニーです。

ヌプシの方が光の反射度が高く、光沢感があります。

ヌプシ
ヒートパデッド

胸の切り替えの上部は、どちらも似ています。

テカリのないマットな質感です。

ここに良し悪しはないので、好みで選ぼう。

色味

左:ヒートパデッド
右:ヌプシ

色味にも微妙な違いがあります。

今回は比較がしやすいよう、どちらも「ブラック」を購入しました。

ヌプシ

見比べてみると、同じブラックでも、ヌプシの方がより黒いです。

一方、ヒートパデッドはネイビー寄りの黒。

ここに優劣はないので、単純な好みか、コーディネートに合わせて選ぶのが良いでしょう。

ちなみに「黒」は、数あるカラーのなかでも、もっともフォーマルな印象を与えられるカラーです。

実際に、冠婚葬祭のスーツやタキシードにも黒が使用されます。

よりフォーマルに大人っぽく着こなしたい人は、ヌプシがおすすめです。

インナー(内側)

ヌプシ

インナー(内側)にも違いがあります。

ヌプシは、インナーもキルトになっています。

一方ヒートパデッドは、ポリエステル感のあるテカテカした素材になっています。

着心地はそこまで変わりませんが、ヌプシの方がより高級なダウンを着ている感はあります。

見た目的にも、ヌプシのインナーはキルトかつノースフェイスのロゴがあるので、GUよりもカッコよく見えます。

インナーを誰かに見られる機会ってそうそうないと思いますが、誰かと食事などに行ったときになどにハンガーに掛けることってありますよね。

ロゴの有無

ヌプシ
ヌプシ

ヌプシにはノースフェイスのロゴが散りばめられています。

ヒートパデッド

一方、GUのヒートパデッドはロゴ無し。

好みが分かれる部分ではありますが、ノースフェイスのブランドに魅力を感じる人にとっては大事なポイントですね。

GUのヒートパデッドは、シンプルでミニマル。

フードの有無

ヌプシ
ヌプシ

ヌプシには、首裏に収納型のフードが付いています。

かなり薄手でペラペラなので、急な雨などには対応できますが、見た目にはイマイチ。

ヒートパデッド

一方、GUのヒートパデッドにはフードが付いていません。

ただ、実はヒートパデッドにはフード付きのモデルも存在します。

しかも値段はフード無しモデルと同じ、3,990円。

ヒートパデッド(フード付きモデル)
ヒートパデッド(フード付きモデル)

フードがペラペラなヌプシに比べて、こちらはしっかりと肉厚なフードになっています。

ボリューム感が出るので小顔効果も抜群。

ヒートパデッドのフード付きモデル、おすすめです。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます!

いかがでしたか?

今回は、ノースフェイスのヌプシと、GUのヒートパデッドの違いを解説しました。

かなり似ている両者ですが、細かくみると結構な違いがあることが分かったかと思います。

それぞれに良い点・悪い点があるので、これから購入を考えている人は、ぜひ参考にしていただければと思います。

コスパを重視する人はヒートパデッドがおすすめです。

僕のブログでは、今後もファッションに役立つさまざまな情報をアップしていきます。

明日の更新もお楽しみに!

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