タグ一覧

バスクシャツ5ブランド比較|outil、オーシバル、ルミノア、セントジェームス、leno。オススメはこれだ!

フレンチカジュアルの定番アイテムであるバスクシャツ。

横に広いボートネック、ボーダー柄、厚手のコットン生地が特徴で、一枚着るだけで差別化のできるカットソーです。

あのパブロ・ピカソが愛用していたことでも有名ですね。

この記事では、 人気ブランドのバスクシャツを実際に購入して、それぞれの特徴や違いを徹底レビューします。

結論を先にいうと、個人的なおすすめはリノ(LENO)のバスクシャツ。

ただし、好みによってはオススメできる個性派バスクシャツもあるので、ぜひ全ブランドに目を通してみてください。

バスクシャツの選び方・おすすめのインナー・コーディネートなどなど、バスクシャツでよくある悩みもまとめて紹介。

バスクシャツの全てを1記事にまとめました!

これから購入を考えている方はもちろん、バスクシャツについて悩みを抱えているすべての方にオススメできる記事になっています。

それでは、そもそもバスクシャツとは何なのか?を見ていきましょう!

バスクシャツとは?

バスクシャツは、フランスとスペインにまたがるバスク地方の船乗り(漁師)が着用していたといわれるカットソーです。

いまではフレンチカジュアルの代表アイテムとして様々なデザインのものが登場し、幅広い年代から人気を集めています。

そんなバスクシャツの特徴は以下の4つ。

  1. 横に広いボートネック
  2. ボーダー柄
  3. 厚手のコットン生地
  4. 少し短めの袖丈

浅い船底のように横に広くあいた「ボートネック」と呼ばれる首元に、ラフな風合いの厚手のコットン生地、可愛らしい縞模様のボーダー、そしてやや短めの7〜9分袖。

それぞれバスクシャツならではのデザインですが、実はすべてのデザインに意味があります。

次でザザッと見ていきましょう!

バスクシャツの歴史(ルーツ)

ファッションにおいて、アイテムの歴史(ルーツ)を知ることは、オシャレへの第一歩です。

すべての洋服やアイテムには元となるルーツが存在しており、それを知ることで、デザインの意味や機能美に気づくことができるからです。

こうした知識は知っておくだけで自信になり、それは自然とオシャレな着こなしに繋がります。

もともとは船乗りの作業着だった

バスクシャツが誕生したのは16世紀ごろ。フランスとスペインにまたがる海辺の「バスク地方」の船乗り(漁師)が着ていた作業着がその原型とされています。

名前の由来もバスク地方で生まれたことからきています。

バスク地方はさまざまなアイテムの発祥地です。夏の定番シューズ「エスパドリーユ」や「ベレー帽」などもバスク地方がルーツです。

バスクシャツは作業着がルーツになっているので、すべてのデザインには意味があります。

例えば、横に広くあいたボートネック。これは海で濡れたときに脱ぎやすくするためのデザインです。

そして横縞のボーダー柄は、海に転落したときに目立ちやすいため取り入れられました。

厚手のコットン生地は船上での海風に耐えるためのもので、短めの袖丈は水濡れや作業時の器具への引っ掛かりを防ぐために採用されています。

このように、すべてのデザインは船乗りが求めた機能性に裏打ちされた意匠になっています。

フランス海軍のユニフォームに採用

船上での機能性が評価されたバスクシャツは、1850年代に入るとフランス海軍のユニフォームとして採用されました。

これは現代でも続いていますので、由緒正しきマリンアイテムと言えるでしょう。

ちなみに今でこそさまざまなカラーが展開されるバスクシャツですが、もとは青×白のボーダーでした。この配色は当時のフランス国旗から採用されたといわれています。

このようにバスクシャツは、船乗りたちのワークウェアであり、海軍の制服に採用されたミリタリーウェアでもあるのです。

あのピカソが愛用したバスクシャツ

1920年代に入ると、これまで船乗りたちの作業着だったバスクシャツが、画家の影響を受けて大衆ファッション化します。

そのキッカケとなったのは、アメリカ人の画家ジェラルド・マーフィー。

彼は海辺でのリゾートファッションとして、バスクシャツをオシャレに着こなしてみせました。

これを真似したのが、彼の友人であった画家の「パブロ・ピカソ」です。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ピカソはバスクシャツを愛用したことでも有名です。

このことから、バスクシャツには芸術家のイメージがついています。

絵具で汚れたバスクシャツ、ロン毛、丸メガネのイメージ

この流れは画家にとどまらず、小説家として有名な「アーネスト・ヘミングウェイ」や、南フランスのリゾートでバカンスを楽しんでいたセレブたちの間で大流行しました。

それを見た一般市民たちが、憧れの存在が着る服としてバスクシャツを真似しはじめたことで、やがてファッションとして定着するようになったのです。

バスクシャツの御三家

バスクシャツのブランド(メーカー)のなかでも、「御三家」と呼ばれるもっとも代表的なブランドがこちら。

  1. セントジェームス(SAINTJAMES)
  2. ルミノア(Le minor)
  3. オーシバル(ORCIVAL)

それぞれザックリ見てみましょう。

セントジェームス(SAINTJAMES)

1889年に創業したセントジェームスは、御三家でもっとも歴史の古い老舗ブランド。

今でもバスクシャツ誕生の地である「メイド・イン・フランス」を貫いている由緒正しきブランドです。

ブランドを代表するモデルは「ウェッソン」。

洗いざらしのコットン生地に、青×白のボーダーなど、これぞバスクシャツ!といえるデザインが魅力です。

ロゴマークがフランスの世界遺産「モン・サン・ミッシェル」になっているのも特徴です。

画家のピカソが愛用していたのもセントジェームスです。

ルミノア(Le minor)

ルミノアは、1936年にフランス北西岸ブルターニュ地方で創業したブランド。

こちらもセントジェームスと同様に、メイド・イン・フランスを貫いている由緒正しきブランドです。

特徴は希少性。ビジネスを拡大せず、フランスの自社工場で小規模生産を行っています。

そのため年間の生産数は少ないですが、品質の高さでいえば御三家でもトップクラスといえるでしょう。

またルミノアは、約400色以上ともいわれる豊富なカラーバリエーションも魅力です。

他社にない色を探しているときは、ぜひルミノアをチェック。

オーシバル(ORCIVAL)

ルミノアの少しあと、1939年に誕生したのがオーシバルです。

ブランド名はフランス中部にある小さな村の名前が由来になっています。

代表モデルは、贅沢な生地が自慢の「ラッセル」。

フランスでも数台しかない貴重な編み機で生産される「ラッセル生地」を使用しています。

多くの糸をつかい、長い時間をかけて複雑な構造で編み込みます。

できあがる生地はとても高品質で、通気性も良いですし、ハリ感のある風合いも素晴らしいです。

ちなみにオーシバルのロゴにある「蜜蜂のエンブレム」には面白いエピソードがひとつ。

蜜蜂は自分の巣にただしく帰ってくる帰巣性が高く、出兵した海兵たちに必ず生きて帰ってきて欲しいというメッセージが込められているという説があります。

品質で選ぶならオーシバルの「ラッセル」をチェック。

バスクシャツはいつ着る?おすすめの季節

バスクシャツを着る時期にはとくに決まりはありませんが、おすすめは季節の変わり目、春や秋です。

半袖は寒いけどアウターを着るにはちょっと暑い……。そんな中途半端な時期にうってつけです。

というのも、こうした季節は長袖一枚でコーディネートすることが多いと思いますが、長袖一枚でオシャレや差別化をするのって結構難しいものです。

そんなときの救世主になるのがバスクシャツです。

一般的な長袖にはないデザインをもっていますが、決して奇抜ではないので、着るだけでちょうどよい差別化ができます。

普遍的なボーダー柄は誰しもに受け入れられるデザインありながら、無地ではないのでコーディネートの地味さが払拭できます。

浅く広くあいたボートネックは、嫌味になりすぎずに色気を出すことができます。

またバスクシャツは生地が厚くて固いため、体型を隠すのにも最適。生地が柔らかいと体型がそのまま衣類に表現されてしまいますからね。

このようにバスクシャツ は、ほかのカットソーにはない特徴をもちながらも、悪目立ちするような格好をしているわけではないので、自然体のまま「周りとちょっと違う」を表現できるのです。

というわけでバスクシャツは、季節の変わり目、春、秋など、中途半端な時期におすすめのアイテムです。

もちろんマリンアイテムとして暑い夏でも爽やかに着こなしている方も多いですし、重ね着やインナーを着込めることから冬の寒い時期に着ている方もいます。

着こなし次第でオールシーズンいけちゃう万能カットソーですね。

バスクシャツを選ぶときの5つのポイント

バスクシャツはさまざまなブランドから、さまざまなモデルが展開されていますので、選び方でお悩みの方も多いと思います。

そんな方のために、バスクシャツを選ぶときに見るべきポイントを5つご紹介します。

  1. カラー
  2. サイズ感
  3. 生地
  4. ピッチ(ボーダーの幅)
  5. 首元(ネックライン)

それぞれ見ていきましょう。

カラー(色)

バスクシャツでおすすめのカラーは、王道の「黒」です。

せっかく沢山のカラバリがあるなかで黒×白のボーダー柄を選ぶのはつまらないかもしれませんが、黒はメンズファッションのキーカラーなので、迷ったらこの色を選んでおけば間違いないでしょう。

バスクシャツはカジュアルデザインのアイテムです。派手な色を選ぶとカジュアルさが増し、子供っぽく見えてしまいます。

なのでドレス色である黒を選ぶことで、カジュアルと大人っぽさのバランスを取ることができます。

もちろんファッション上級者やコーディネートに自信のある方は、黒以外を選んでも全く問題はありませんが、試しにバスクシャツを一着もっておきたい人や、何色にするか迷っている人は、黒がおすすめです。

黒はトレンドに左右されない色なので、「買ったけどタンスの肥やしになってしまった」なんてこともなくなるでしょう。

ボーダー柄自体に抵抗感がある人は、「無地」がおすすめです。

ボーダー柄は無くなりますが、浅く広いネックラインなど、無地でもバスクシャツの魅力を楽しむことができます。

黒以外で探している人は、グレー・ネイビーなど、主張しすぎない無難な色を選ぶと良いでしょう。

すでに黒を持っている人は、マリンスタイルの青×白。

コーディーネートの難易度は上がりますが、赤、ブラウン、ピンク、オレンジなどもあるので自信のある方は挑戦してみてください。

サイズ感

サイズはトレンドに則り、ゆるめのリラックス感のあるシルエットがおすすめです。

一般的なバスクシャツは厚手のコットン生地でつくられているため、ストレッチ性がありません。

そのためタイトなものを選んでしまうとゴワゴワして動いたときに窮屈に感じてしまいます。

さらにコットン生地は洗濯したときに縮むので、少なくとも1サイズアップするくらいがちょうど良いでしょう。

またバスクシャツは中にインナーを着込むことが多いアイテムです。

インナーを着たときに着膨れしないようにするためにも、やはりゆとりのあるサイズを選んでおくべきです。

もともとタイト目の商品が多いバスクシャツですが、今ではビッグシルエットやオーバーサイズの商品も展開されていますので、ぜひチェックしてみてください。

ちなみにバスクシャツの中には、スリット(両サイド切れ込み)が入ったデザインのものも存在します。

スリットがあることによってカットソーの裾が前後に広がるので、動きやすくなったり、身体のラインがでることを軽減してくれる効果があります。

スリットの有無は好みで選べば良いですが、スリットが数センチだけ入っているデザインのものは、ほぼ無意味です。

メーカーがデザインを差別化するために気持ちチョコっと入れているだけなので、スリットの効果は実感できないと思っておいた方が良いでしょう。

生地

一般的なバスクシャツはほとんどがコットン生地です。なので生地自体はコットンでOK。

注目すべきは、「艶感」と「厚み」です。

バスクシャツはカジュアルデザインのアイテムなので、着こなしによっては子供っぽく見えてしまいます。

そこでバランスを取るために艶感のある生地のものを選んであげると、大人っぽい印象が出て、触り心地も良くなりオススメです。

厚さは、厚めで肉感があるものがオススメです。

厚みのある生地は、身体のラインを拾わないため、体型を隠すことができます。

ようは瘦せていても太っていても分かりにくくなるということです。

逆に生地が柔らかいと身体のラインを拾ってしまい、自身の体型がそのまま衣類に表現されてしまいます。

また厚めのものを選ぶとシワになりにくいですし、透け感もなく、一枚で着たときにサマになるでしょう。

ピッチ(ボーダーの幅)

バスクシャツを選ぶときにかなり重要なのが、ピッチ(ボーダーの幅)です。

いつも何となく選んでいるボーダートップスも、ピッチで着こなしの印象がガラリと変わります。

おすすめはピッチの細いもの。

ピッチは太すぎると子供っぽくカジュアルな印象になり、細いと上品で大人っぽい印象になります。

バスクシャツ自体がカジュアル寄りのアイテムなので、ピッチは細くて大人っぽいものを選んであげることで、バランスを取ることができます。

もちろんピッチが太いものがNGというわけではありません。

ただカジュアルで子供っぽい印象が強くなるので、バランスを取るために艶感のある生地を選ぶなど工夫が必要なので、ファッション上級者向けといえるでしょう。

ちなみにもう一歩踏み込んで選ぶなら、ボーダーの色味にも注目。

色味が濃くはっきりと表現されているほうがコーディネートにメリハリが出せるのでオススメです。

以下は補足というか豆知識。

皆さんはボーダーとストライプの違いをご存知ですか?

混同されることの多い両者ですが、ボーダーは横縞、ストライプは縦縞です。

ボーダーは太めの横縞がラフでカジュアルな印象。ストライプは均等に並んだ縦線がストライプの視覚効果もありスッキリとした印象。と覚えておきましょう。

ちなみにボーダーの起源は西洋で、もともとはマイナスのイメージをもつ洋服でした。

囚人服やピエロなどがボーダーを着用しているイメージを持っている方も多いでしょう。

マイナスイメージが無くなっていった理由は、冒頭でお話ししたバスクシャツの歴史(ルーツ)を辿ってみてください。

海軍の水兵のユニフォームに用いられるようになったことで、現在はマリンスタイルなど爽やかな海のイメージに変わっています。

デニムやコットンコートなどと相性が良く、フレンチスタイルの定番アイテムとしても使われていますね。

バスクシャツはボーダーを代表するアイテムです。

首元(ネックライン)

バスクシャツを選ぶときは、首元(ネックライン)に注目してください。

かなり重要なポイントなのでイラスト付きで説明します。

まず覚えておくべきなのは、人の目線は3首(首、手首、足首)と呼ばれる先端部分に集まるということ。

例えばどんなに身なりを整えていても、足元が汚いと全体の印象が悪くなりますよね?

このように先端部分はアイテムを選んだりコーディネートを組むときに気を付ける重要なポイントです。

そのなかでも首元は第一印象として視界に入るので超重要。

カットソーはネックが変わると商品名が変わるほどですから、いかに注目すべきかが分かると思います。

バスクシャツのネックラインは、基本的に「ボートネック」になります。

ただし、同じボートネックでもアイテムによって、横幅の広さ・縦幅の深さに違いがあります。

おすすめは「肌の露出が多すぎないボートネック」

ものによってはバックリとネックが広がっているものがありますが、これだと肌の露出が多すぎて、いやらしさやだらしなさが出てしまいます。

なので横も縦も、開きが少なめのネックがおすすめです。

とはいえ開きが少なすぎるとそれはそれでボートネックの良さが消えてしまうので、鏡で見たときに違和感を感じないものを選ぶようにするのが理想ですね。

ちなみに!バスクシャツのボートネックは横に広がっているため、首元の肩部分からインナーが見える確率が高くなります。

そんなときにオススメのインナーを次でご紹介します。

バスクシャツにおすすめのインナー

先述のとおり、バスクシャツのボートネックは横に広がっているため、首元の肩部分からインナーが見えがちです。

そのためバスクシャツの下に着るものや、そもそも着るべきなのか悩んでいる方も多いでしょう。

まず、「着る」or「着ない」でいうと、着るべきです。

インナーがないと汗や皮脂がそのままシャツに伝わるため劣化が早くなりますし、単純に着心地がわるくなります。

バスクシャツはゴワゴワとした硬めのコットン生地なので、インナーがないと尚更不快ですね。

では何を着れば良いのか?

出典:ユニクロ公式ホームページ

ズバリおすすめは、ユニクロの「エアリズムコットンタンクトップ」です。

あまり知られていませんがめちゃくちゃオススメのアイテムで、バスクシャツとも相性が良く、見えてもいいタンクトップとして着用するのにピッタリです。

なにが良いのかというと、表地は高級見えするコットン、裏地は機能的なエアリズムという、見た目と機能性がうまいことミックスされたところ。

エアリズムと聞いて肌着を連想する方も多いと思いますが、エアリズムの機能性を持ちながら、見た目まで良いタンクトップとして発売されたのがこちらのアイテムです。

出典:ユニクロ公式ホームページ

具体的には、表面は自然な風合いの艶感のある高級素材、肌に接触する裏面は高機能なエアリズムになっています。

また、2つの素材を貼り合わせているので、通常の生地よりも厚みがまし、ハリが出ています。生地にハリが出ると、余計なシワ感や生地のチープさが払拭されるので、アイテムの高級感がより際立ちます。

このように、安っぽさを微塵も感じない綺麗なツヤ感で、厚みもあってしっかりした、一枚でもサマになるタンクトップなのです。

一応エアリズムについて説明をしておくと、ユニクロが生んだ夏用の高機能素材です。

以下の7つの機能性を備えています。

  • 吸放湿
  • ドライ
  • 抗菌防臭
  • 接触冷感
  • ストレッチ
  • 消臭
  • 肌面平滑性

読んで字の如く、夏に助かる機能が目白押し。実際に着ると分かりますがとにかく超快適です。

接触冷感により、特に夏場は袖を通すとちょっとひんやりしていて気持ちが良いです。ストレッチ性もあるので、体を動かしてもストレスを感じることなく、着心地も抜群。

しかも価格はコスパ抜群の990円!ここまできたら買わない手はないでしょう。

バスクシャツと合わせる時は、肌着感が出ないよう「黒色」がオススメです。

ここまでタンクトップをベタ褒めしてきましたが、バスクシャツはタンクトップ以外の重ね着やレイヤードも可能です。

バスクシャツは通常のカットソーよりも肉厚の生地を使っているため、インナーにシャツを入れても不自然な凹凸やシワが出ないのが良いところ。

薄手のカットソーのインナーにシャツを入れると、生地が薄いだけに表面に凹凸やシワが生まれてしまいますからね。

ちなみにタンクトップすらも見せたくないという方は、切り込みがめちゃくちゃ深いインナーを探すか、通常のエアリズムなどの肌着(下着)をハサミでカットして、インナーが見えないようにするという荒技もあります。

いろんな着こなしができるのがバスクシャツの良いところ。

バスクシャツの人気5ブランドを購入レビュー!

さまざまなブランドから展開されるバスクシャツ。

どれを選べば良いか分からないという方も多いのではないでしょうか?

今回はそんな方のために、いま人気の5ブランドを購入して、実際の感想を交えながら比較レビューします。

  1. セントジェームス(SAINT JAMES)
  2. ルミノア(Le minor)
  3. オーシバル(ORCIVAL)
  4. ウティ(outil)
  5. リノ(LENO)

各アイテムを一度に比較すると、どういった部分に着目すべきかが分かるようになるので、一生使えるアイテムの審美眼も養われます。

それでは、王道のセントジェームスから見ていきましょう。

セントジェームス(SAINT JAMES)

まずはバスクシャツ御三家のなかでも、最も歴史の古いセントジェームスから。

セントジェームスの代表作である「ウェッソン」という名前のバスクシャツです。

ほかのブランドと比べると、本来のバスクシャツらしさを感じられる仕上がりになっています。

もっとも重要なネックラインは、横幅は狭め×高さも浅めで、ネックが見えにくいデザイン。

先ほど詳しく解説したとおり、ネックラインは大きく開けば開くほど肌の露出が増え、嫌らしい印象が出てしまうので、ほどよく狭いものがオススメです。

こちらは肌の露出が少ないネックラインになっているので、嫌らしさやだらしなさはありません。

大人でも問題なく着用できるちょうど良いボートネックになっています。

シルエットはジャストサイズ。現在のトレンドはゆとりのあるリラックスシルエットですが、こちらはトレンドを追っていません。

唯一、袖丈だけは今っぽく長めになっています。ただ袖幅にボリュームはないです。

ボーダーは白×ネイビーの配色で、本来のバスクシャツっぽい色味。

ピッチ(ボーダーの幅)は平均より少しだけ狭めで、上品な印象です。

素材はバスクシャツらしくコットン100%。

洗いざらし感のある風合いで、やや硬めの生地。手触りも少しゴワゴワとしています。

裏地も目がしっかりしているので、洗濯機でガンガン洗っても大丈夫そうな印象。

着込めば着込むほど、肌に馴染んでいきそうです。

左肩には「SAINT JAMES」のロゴ入りタグが縫い付けられています。

セントジェームスは良いブランドなので、さりげないワンポイントでブランド名を露出するのは良いですね。

ネームタグ(首の裏側に刺繍されている布)には、セントジェームスのブランドロゴである、フランスの世界遺産「モン・サン・ミッシェル」 が刺繍されています。

以上、セントジェームスの代表作であるウェッソンをレビューしました。

全体的にオーソドックスで上品な印象で、バスクシャツ本来の良さを感じられるアイテムになっています。

ただしシルエットがジャストサイズで、トレンドを追っていないため、昔ながらのバスクシャツが欲しい人にこそオススメと言えるでしょう。

ルミノア(Le minor)

バスクシャツ御三家の一角、ルミノア。

先ほどのセントジェームスと同様に、メイド・イン・フランスを貫いている由緒正しきブランドです。

今回比較した5ブランドの中では、もっともオーソドックスなバスクシャツ感のあるアイテムになっています。

もっとも重要なネックラインは、横幅は平均的×高さはやや深めになっています。

高さが深すぎると肌の露出が増えて、だらしなさや嫌らしさが出てしまうのですが、ぎりぎり許容範囲

ピッチ(ボーダー幅)は平均くらいでオーソドックスです。

トップスのシルエットは袖でだいたい決まりますが、こちらは袖幅が狭めでタイトになっています。

身幅はタイト寄りのジャストサイズ。着丈もジャストなので、シルエットにおいてトレンド感は一切ないです。

素材はバスクシャツらしくコットン100%。

今回比較した5ブランドの中で、もっとも硬め。肌触りはゴワゴワとしています。

サイドには、ほんの僅かにスリット(切れ目)が入っています。

スリットは体型隠しに使えるディテールで、シャツの裾が前後に広がることで身体のラインがでるのを軽減してくれる効果を持ちます。

しかしこちらのスリットはめちゃくちゃ浅いので、体型隠しの効果はほぼゼロ。

他社と少しだけ差別化するためのデザインですね。

左肩には、先ほどのセントジェームスと同様に、「Leminor」のロゴ入りタグが刺繍されています。

ネームタグにはブランド名に加えて、「MADE IN FRANCE」の文字が入っています。ルミノアのフランス製へのこだわりが感じられるポイントですね。

以上、ルミノアのバスクシャツをレビューしました。

今回比較した5ブランドの中では、もっとも伝統的なバスクシャツ感のあるアイテムになっています。

セントジェームスと同じく昔ながらのバスクシャツを味わいたい人にはおすすめです。

オーシバル(ORCIVAL)

御三家の最後は、オーシバル。

今回はオーシバルのハイエンドラインである「オーシバル ドゥピュイ(ORCIVAL DEPUIS)」のバスクシャツを購入しました。

他とは一風変わった、デザイン性の高さが特徴的なアイテムです。

もっとも大事なネックラインは、横幅・高さともに平均的。ちょうど良いネックラインのボートネックです。

ピッチ(ボーダー幅)は広めでカジュアルな印象。

また肩周りに切り替えのデザインが入っているのが分かるでしょうか?

本来のバスクシャツにはないデザインなので、今っぽいアプローチをかけていることが分かります。

袖丈は長めで、袖幅は広め。ゆとりのある今っぽい袖になっています。

そしてサイドのデザインがかなり個性的。ジップのスリットが入っています。色もゴールドなので結構目立ちます。

ジップ周りのパイピング(布の端の縁取り)には、牛皮を使用。細かい部分ですが高級感があります。

ジップを最大まで上げるとこんな感じ。見てのとおり、スリットが深いのでかなり上まであげられます。

スリットには体型隠しの効果があるため、ジップを上げてスリットを開放することで、シルエットを綺麗に見せることができます。

左肩には「ORCIVAL」のブランドタグが刺繍されています。

ここまでで分かるとおり、こちらのバスクシャツには様々なデザインが施されています。

どのデザインも結構強めなので、全体的にカジュアルな印象のバスクシャツですね。

素材はバスクシャツらしくコットン100%なのですが、コットンにしてはしっとりとした肌触りでツヤがあり、高級感のある生地感になっています。

これはコットンの中でも高級とされる超長綿を使っているから。

超長綿とは、綿花からとれる非常に長い繊維のことで、しなやかで光沢があるのが特徴です。これは高級ニットウエアなどにも用られるほど。

以上、オーシバルのハイエンドライン的なブランドである「オーシバル ドゥピュイ(ORCIVAL DEPUIS)」のバスクシャツをレビューしました。

本家オーシバルから出されるバスクシャツはオーソドックスなものが中心ですが、こちらのドゥピュイはブランドが作った感のある個性的な仕上がりのアイテムになっていましたね。

カジュアルなバスクシャツや、個性的なバスクシャツを探している人におすすめのアイテムです。

ウティ(outil)

ウティ(outil)は、日本のユニセックスブランド。

ブランド名の「outil」には、フランス語で道具・ツールといった意味があり、人と人とを繋ぐため、生きるための洋服、という思いが込められています。

バスクシャツ専門のブランドではありませんが、今回購入した「TORICOT AAST WOOL(トリコアウール)」が結構人気になっているので、本記事でも取り上げました。

オーバーサイズのバスクシャツをウールで編みたてた秋冬仕様のバスクシャツで、これまでのバスクシャツには見られない、ニューベーシックと呼べるようなアイテムになっています。

もっとも重要なネックラインは、横幅がかなり広め。

深さはあまりないのですが、横幅が広いため首元がバックリと露出します。

ネックは詰まっていると着せられている印象が出にくいものですが、こちらのウティのようにネックが広いと、どうしても着せられているような印象になってしまいがち。

ビッグサイズのシルエットが、さらにビッグに見えるようなデザインになっています。なのでファッション初心者というよりは中級者以上にオススメ。

袖はかなり長めで、かなり広め。

トップスの印象は袖のデザインに大きく左右されますが、ここもビッグサイズがより強調されるデザインになっています。

ピッチ(ボーダー幅)は、平均より少し広め。ややカジュアルな印象です。

左肩には「OUTIL」のブランドタグが刺繍されています。

ちょうど黒色のボーダーに被せられるように刺繍されているのでパッと見は目立ちませんが、カジュアルな印象を与えるディテールのひとつです。

バスクシャツはコットン100%であることが基本ですが、こちらはなんとウール100%。

コットンにはない見た目の高級感があり、肌触りもかなり柔らかいです。

天竺(てんじく)と呼ばれる、平織り(編み)された生地になっていて、伸縮性があるのも特徴。

横方向への伸びが強いので、着心地はノンストレス、着脱もスムーズです。

以上、ウティ(outil)で人気になっているバスクシャツ 、「TORICOT AAST WOOL(トリコアウール)」をレビューしました。

ウティ(outil)独自の解釈でデフォルメされた、ほかには無いバスクシャツと言えるでしょう。

トレンドのオーバーサイズはかなり今風ですし、ウール100%で高級感もあるので、なかなか面白い一着です。

個人的に唯一、惜しいと思うのは、ネックが広すぎること。もともとのビッグシルエットと相まって、着用すると着させられている感が出やすいです。

そのためコーディネートの難易度は高め。初心者にはあまりオススメできませんが、ファッション上級者の方にはぜひトライしてみて欲しい一品です。

リノ(LENO)

リノ(LENO)は、2015年に誕生した日本のファッションブランドで、ベーシックな服づくりが特徴。

冒頭でもお話ししましたが、個人的にはLENOのバスクシャツが一番おすすめ

ご存知ない方が多いと思うので、先にブランドコンセプトを紹介します。

いまも、これからも、「いつの時代でも着たい」ファッション
LENOは2015年夏、原宿の小さなマンションで誕生しました。LENOのものづくりは、ヴィンテージを元に製造時の歴史や背景を紐解くところから始まります。生産の過程や素材の風合い、また、なぜそのようなデザインになったのか。旧き良き要素を大切に残しつつ、現代の着こなしに溶け込むファッションに変化させて提案しています。

出典:LENO公式ホームページ

もっとも重要なネックラインは、横幅は広め×高さは浅め。

ボートネックは、ネックが開きすぎると肌の露出が増えて、いやらしさやだらしなさが出てしまいます。

とはいえ開きが少なすぎると、それはそれでボートネックの良さが消えてしまうので、絶妙なバランスが必要だったりします。

ではこちらのLENOのボートネックはどうなっているかというと、まさにちょうど良い絶妙なバランス。

ボートネックの良さを残しつつ、肌の露出を抑えた開き具合になっています。

シルエットは身幅の広いオーバーサイズシルエット。

袖丈も長くて、袖幅も広いので、全体的にリラックス感のある今っぽいシルエットです。

洋服はゆとりのあるものを選ぶと、体のラインを隠してくれる効果があるので、体型に自信がない人でもオシャレな着こなしがしやすいです。

袖丈もトレンドライクで長めになっています。

ボーダーのピッチは狭めで、上品な印象。

ミリ単位で計算されているようで、ほかのバスクシャツとは一線を画す大人っぽい洗練されたデザインになっています。

生地もかなり良くて、厚みがありながら、バスクシャツとは思えないくらい柔らかい肌触り。

見た目にもツヤがあって、かなりの高級感があります。

ネックタグには、シンプルなLENOのロゴが刺繍されています。

LENOのバスクシャツは、ラフなアウトラインでもバランスのとれたボートネックの開き具合や、現代風のリラックスシルエット、計算されたボーダーピッチ、高級感のある生地感など、どこをとっても非常にバランスが良いです。

これ一着でサマになる、大人が着られる洗練されたバスクシャツといえるでしょう。

今回比較した5ブランドの中で、もっともおすすめ

気になる方はぜひチェックしてみてください。

バスクシャツのおすすめメンズコーディネート


LENO / バスクシャツ
RePLAY / ワイドテーパードパンツ
コンバース×ステューシー / ワンスター
カーニー / サングラス
Rich I / サークルバッグ
モデル:まとめ(僕)170cm 55キロ

モノトーンだけどボーダーやパンツの紐を垂らし、ステッチの効いたスニーカーで表情を出したコーディネート。

バスクシャツなのでほんの少しフレンチカジュアル感も出しています。

バスクシャツはカラフルなものを選ぶと子供っぽくなりがちなので、初心者の方はこちらのコーディネートのように色数を抑えてバランスを取ってあげるのがオススメ。

ピッチ(ボーダーの幅)も細めのものをチョイスすることで大人っぽく見える工夫をしています。

また、数年前のトレンドとしてノームコアと呼ばれる装飾のないシンプルなスタイルが流行しましたが、近年はその揺り戻しで「装飾性のあるファッション」がトレンドになってきています。

こちらのコーディネートでもサングラスなどの小物を多数使うことで装飾性のある着こなしにしています。

バスクシャツはダサい?評判を調べてみた

個人的にもおすすめのバスクシャツですが、世間一般の評価はどのようになっているでしょうか?

結論から言うと全然ダサくないです。

下記の2つの方法でリアルな声を調べましたので、それぞれ見ていきましょう。

  1. 僕のInstagramでのアンケート
  2. 世間一般の口コミ

僕のInstagramでのアンケート

まずはインスタで実施したアンケートから。バスクシャツ御三家の認知度調査をおこないました。

思ったより認知度は高めかも。ファッション感度高めのフォロワーさんが多いので、その影響もあるかもです。

  • 知ってる:15%
  • ちょっと知ってる:31%
  • 知らない:54%

世間一般の口コミ

好意的な意見がほとんどで、マイナスな意見は見つけられませんでした。

夏場を中心にコーディネートを楽しんでいる人が多くて、スカーフと合わせたフレンチカジュアルスタイルや、短パン・サングラス・ビーサンの真夏スタイル、またタックインで着こなす上級者もちらほら。

バスクシャツは1枚でもサマになるうえ、様々なアイテムとのコーディネートも楽しめるのでおススメです。

バスクシャツは縮む?洗濯のコツをご紹介

一般的なバスクシャツのほとんどは、コットン(綿)で作られています。

コットンは、洗濯することで少なからず縮みが起こる素材のひとつです。

植物からとった繊維をよりあわせて糸にしているため、水に濡れると繊維が元の姿に戻ろうと縮んで、生地にシワがついたり生地自体が縮んでしまうんですね。

バスクシャツはコットン生地が厚い分、縮みの影響を受けやすいです。

実際、バスクシャツ御三家として紹介した「オーシバル」なんかは縮みやすいことで有名です。

多少の縮みなら着ているうちに伸びてきて直るので、それほど心配する必要はありませんが、洗濯の仕方次第では縮んだままになってしまうことがあります。

ということで、洗濯のコツをご紹介します。

  1. 洗濯ネットに入れる
  2. 弱めの水流で洗う
  3. 脱水は軽めにする
  4. 熱を加えない

それぞれ見ていきましょう。

洗濯ネットに入れる

洗濯機の水流はかなり強いので、そのまま投げ込むともみくちゃにされます。

ほかの洗濯物とぶつかりあって余計な負担をかけないためにも、洗濯ネットに入れて洗うようにしましょう。

弱めの水流で洗う

洗濯ネットに入れたら(洗濯ネットがない場合も)、「手洗いコース」「ソフトコース」など、できるだけ弱い水流で洗うようにしましょう。

絶対に縮ませたくないときは、少し手間ですがやさしく手洗いしてあげるのもオススメです。

脱水は軽めにする

グルグルと何度も回転させる脱水は、生地に大きな負担がかかります。

そのためできるだけ短時間で切り上げるのがコツ。

また脱水後はシワが定着しやすいので早めに取り出し、生地を伸ばすように手でパンパンと整えてから干すと仕上がりがよくなります。

熱を加えない

コットンは熱をくわえると縮んでしまうため、お湯洗いや乾燥機は禁物です。

洗濯タグを見てもらうと、ぬるま湯くらいならOKの場合もありますが、熱で縮む素材であることには変わりないので、できるだけ避けるのが無難でしょう。

乾燥機も熱が発生するためNG。風通しのよい日陰で干すのがオススメです。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます!

いかがでしたでしょうか?

ひとくちにバスクシャツといっても、さまざまなデザイン・素材・シルエットのものが存在します。

今回は実際に、人気ブランドを購入してレビューしましたが、ディテールまで目を凝らすと、たくさんの違いがあることが分かったかと思います。

バスクシャツ選びでもっとも重要なのは、「首元のネックライン」です。

ぜひ当記事を参考に、自分にあったバスクシャツを見つけてみてください。

また、バスクシャツは男性が着ているのを街中で見ることは多くありません。

それだけに着用すれば差別化できるアイテムになります。オシャレとは人との差別化から生まれますから、ぜひまだ挑戦したことない方々も店頭で手に取って試着をしてみると良いでしょう。

僕のブログでは、今後もブランド解説をはじめ、ファッションに役立つさまざまな情報をアップしていきますので、ぜひお楽しみに!

SHARE

公式LINEに登録する 公式LINEに登録する