【ダサい?】バレンシアガの人気アイテムや着こなし、歴史やヴェトモンとの関係など総解説

この記事一つでまるわかり!ブランド解説シリーズ。
僕は、自身で複数のアパレルブランドを展開、セレクトショップの運営、ファッションの情報発信など、多くの人にファッションを楽しんでもらいたいと様々な活動をしています。
そんな僕が、今回紹介するのは「バレンシアガ(BALENCIAGA)」。
バレンシアガはいま、ラグジュアリーストリートブランドとして世界中で人気高騰中。
ここ数年で、身に着けている人を多く見かけるようになりました。
僕もバレンシアガのアイテムは、大量に持っています!
また、他ブランドとの驚くようなコラボアイテムも注目を浴びているブランドです。
一方、着用者が増えたがゆえにダサいと言われてしまったり、時代遅れだという声もチラホラ。
ですが着こなしさえ間違えなければ、バレンシアガは決してダサくも時代遅れでもありません。
この記事を読めば、バレンシアガがどんなブランドなのか、正しい着こなしや人気アイテム、これまでのコラボなど、隅々まで知ることができます。
ぜひ最後まで読んでみてください。
まずは、バレンシアガがどんなブランドなのか、歴史からご紹介します。
目次
バレンシアガってどんなブランド?

冒頭でご紹介したように、バレンシアガはラグジュアリーストリートブランドとして、若い世代を中心に男女問わず人気のブランドです。
ストリートらしいビッグシルエットや、ロゴドン(ロゴがドーン!の略)が代表的。
バッグや財布、ウェアや小物、ジュエリー、香水といった幅広いアイテムを取り扱っていますが、いま特に人気なのはスニーカーやキャップ。
でもバレンシアガは実は、一昔前までセレブやマダム愛用の老舗ブランドとして親しまれていました。
一体、これまでどんな出来事があったのでしょうか?
現代に至るまでの歴史についてお話していきます。
ストリート要素はかなり後半からでてきます。
バレンシアガの歴史

創業者は、ブランド名になっている「クリストバル・バレンシアガ」です。
1917年に故郷スペインで、婦人服を中心としたオートクチュール(高級仕立て服)ブランドとしてバレンシアガを創業。
彼の類まれなる才能は、またたく間に貴族やスペイン王室に高く評価され、セレブ界の人気ブランドとなります。
ですが、内戦の影響で1937年に本拠地をフランス・パリに移動。
その後はフランスでも評価され、デザインから縫製まで一人でこなすことのできる彼の腕前は「クチュール界の建築家」と称されました。
1950年代には、当時「ニュールック」で一世を風靡していたクリスチャン・ディオール(現ディオール)と唯一肩を並べるブランドとして絶大な人気を博します。
ニュールックが社会現象となっていた当時、バレンシアガのデザインは世間に大きな衝撃を与えました。

1940年代にディオールが発表したニュールックは、コルセットでウエストを絞り女性的な曲線を強調したスタイル。
一方、バレンシアガは直線的なフォルムでゆったりとしたスタイル。コルセットから女性を解放するデザインは多くの人々から支持を得ました。
ちょっと話が逸れますが、さらに時代を遡ると、中世以降のヨーロッパのファッションはニュールックと同じく、コルセットを着用した女性的なシルエットが主流でした。
ですが1920年代にシャネルが、窮屈なコルセットを廃止し女性が着やすく機能性に優れた服のデザインを次々と発表。「女性の服の解放」が大きなブームに。
そして1940年代にはニュールックでまたコルセットが主流になり、1950年代にバレンシアガがコルセットを使わず体型にとらわれないデザインを流行らせます。
このように、トレンドは常に繰り返されていきます。
話を戻しますね。
こうして、バレンシアガはファッション界に大きな影響を与えたのですが、1968年にクリストバルが引退して以降ブランドは低迷していきます。
グッチグループ買収により復活

出典:https://www.fashion-press.net/brands/131
クリストバルの引退後は、香水ブランドとして存続したりプレタポルテ(既製服)をスタートしたりとビジネスモデルを模索しますが、どれも失敗に終わります。
ブランド存続が危ぶまれましたが、そんな危機を救ったのが、現在はルイ・ヴィトンのデザイナーを務めている「ニコラ・ジェスキエール」。
1997年にニコラがバレンシアガ初となるクリエイティブ・ディレクターに就任。
これまでの伝統的で落ち着いたイメージとは全く違う、前衛的でスポーツライクなコレクションを発表。ニコラのデザインで、バレンシアガは再び世間から注目を浴びます。
そして、彼の才能にいち早く目をつけたグッチグループ(現ケリング)が、バレンシアガを買収。
グループ傘下となり大きな資金力を得て、店舗を世界各国の主要都市に広げます。またプレタポルテやバッグにシューズ、メンズウェアなど事業をどんどんと拡大。
こうしてバレンシアガはみごと復活を遂げ、世界的なラグジュアリーブランドとして返り咲きました。
長きに渡り新生バレンシアガを牽引してきたニコラですが、2012年にバレンシアガを去ってしまいます。現在はルイ・ヴィトンで活躍中。
ニコラの後任には、自身の名でブランドを立ち上げている「アレキサンダー・ワン」が就任。
ですがニコラほどの目立った活躍はないまま、彼は2年で退任します。
ワンのミニマルでディテールにこだわったデザインも素晴らしいものでした。
さてここから、現在に至るラグジュアリーストリートブランドとしての歴史が始まっていきます。
「ヴェトモン」デザイナーのデムナ・ヴェザリア

アレキサンダー・ワン退任後、2015年にアーティスティック・ディレクターに就任したのが「デムナ・ヴェザリア」。
彼はラグジュアリーストリートブランドの先駆けともいわれるブランド「ヴェトモン」の創立者。
ヴェトモンといえば、いまトレンドのビッグシルエットの火付け役として知られています。
そんな彼が手がける、ラグジュアリーとストリートをかけ合わせた絶妙なセンスのアイテムは、いままでバレンシアガのターゲット層ではなかった若者達から爆発的な人気を集めることに成功。
2017年には、ボリューミーなソールが特徴のダッドスニーカー(おじさんが履くようなダサかっこいい靴という意味)を流行らせました。
また、現代に合わせロゴもSNSで視認しやすいデザインに変更。セレブだけでなくオシャレ好きな若い世代が、バレンシアガを取り入れたスタイルをこぞってSNSに投稿します。
こうしてバレンシアガは、トレンド最先端のラグジュアリーストリートブランドとして不動の人気ブランドとなったのです。
多くのブランドがバレンシアガのフォントを真似してロゴを変えました。
人気アイテム/着こなしのポイント
ここからは、現在のバレンシアガ人気アイテムと、間違いのない着こなし方を解説します。
人気絶頂中のバレンシアガですが、その分まわりと被ってしまう、デザインが最先端すぎて着こなせていないなど、注意しないと「ダサい」「時代遅れ」なんて言われがち。
ですがバレンシアガのアイテムは決してダサいことはありません。
アイテムの特徴をしっかりと理解し、さり気ない取り入れ方でダサくならないファッションを楽しみましょう。
それぞれのアイテムの着こなしポイントを僕がお教えします!
スニーカー
バレンシアガの靴はどれも個性的で人気がありますが、特段人気なのはダッドスニーカー。
ダッドスニーカーとはおじさんが履くようなダサかっこいいスニーカーという意味。
ボリューミーで存在感のあるダッドスニーカーはワイドパンツなどと合わせると悪目立ちせず馴染みやすいです。
トリプルS

ダッドスニーカーブームの火付け役である「トリプルS」。バレンシアガの一番人気アイテムです。
トリプルSの特徴は、ランニングシューズ、バスケットボールシューズ、トラックシューズの3つ要素がミックスされたソール。
ディテールにこだわった圧倒的な存在感で、コーディネートを華やかにします。
トリSはアディダスコラボをゲットしました!
トラック

複雑なレイヤーで遊びが効いたデザインは、ほどよい装飾感で意外にも合わせやすい。
マルチカラーのトラックは、落ち着いたコーディネートに外しアイテムとして取り入れるとオシャレ度アップ。
画像だとわかりにくいですがトラック2は肉抜きのデザイン。お気に入りでめちゃくちゃ履いてます!
ランナー

切りっぱなしのパーツや接着剤の跡、手書き風にサイズの書かれたつま先など、ヴィンテージ加工が特徴のスニーカー。
ジャスティン・ビーバーが着用しているポートレートが公開されたことでも話題になりました。
個性的なカラーバリエーションで、間違えると一気に子供っぽい印象になってしまうので注意。
黒のワイドパンツで合わせると間違いないのでオススメです。
こちらもお気に入りで良く履いています!
キャップ

キャップは季節を問わず着用できて、簡単にオシャレにみせることができます。
バレンシアガのシンプルなロゴはどんなファッションにも合わせやすい万能アイテム。
ただ、ロゴキャップは取り入れやすいがゆえに人と被りやすいです。
「流行っているから」と取りあえず身に着けるだけだとダサく見えてしまうので、キャップに頼りすぎないように気をつけましょう。
パーカー

わかりやすいロゴドンパーカーは若者に絶大な人気。
でもロゴドンは好き嫌いが大きく分かれるアイテム。
下品な印象にならないよう意識することが重要です。
パンツ
バレンシアガといえばロゴドンアイテムが注目されてしまいがちですが、ファッションアディクトが好きなアイテムは実は違います。
僕のイチオシはパンツ。
バレンシアガのパンツはシルエットがとても綺麗。
もう販売されていないシリーズですが、僕のお気に入りアイテムをご紹介します。
ワイドデニム

実際はデニムではなく、レーヨン素材のデニム柄転写パンツ。てろんてろんの生地で、デニムパンツに見えるのに落ち感がありとっても使いやすいシルエットです。すごく合わせやすい。
デニムは基本硬さがあるので転写のこのパンツはデニムではあり得ないシルエットが実現できるんですよね。
ほかにも、バレンシアガのウェアは遊び心がありながら着回しやすいデザインのものが多いです。
ラグジュアリーブランドなのでもちろんお値段はなかなかしますが、様々なコーデで活躍すること間違いなしです。
ロゴ小物
ロゴを全面に押し出すキャップやパーカーと違い、さり気なく簡単にオシャレを格上げしてくれる小物をいくつかピックアップ。
ご紹介するAirPodsケースは僕も愛用しています!
ミニ財布

ミニバッグがトレンドの近年、合わせてミニ財布も必須アイテム。シンプルでどんなファッションでも馴染みます。ミニウォレットといえばバレンシアガですね。
AirPodsケース

カーフスキン(子牛の革)のハードケースは、シンプルながらアクセサリーとして上品さをプラスしてくれます。ちなみにこれは一回AirPodsを入れると出すのに苦労します。笑
コラボアイテム
バレンシアガはこれまで数々の有名ブランドとコラボアイテムを発表してきました。
ファッションブランドだけでなくTVアニメ、ゲームなど異色のコラボも果たしています。
話題になったコラボを一挙ご紹介!
グッチ× バレンシアガ

数々のコラボの中でもこれまで一番話題となったのが「グッチ(GUCCI)」とのコラボ、その名も「ハッカープロジェクト」。
グッチのモノグラムが“G”ではなく“B”になっていたり、グッチのデザインを再構築したアイテムがファッション業界にも衝撃を与えました。
クロックス× バレンシアガ

「クロックス(CROCS)」とは18年の春夏、2022年春夏コレクションの2回コラボ。
クロックスのアイコン「クロッグ(CLOG)」が厚底になっていたり、ヒールになっていたりと驚きのデザインが注目されました。今ではラバーシューズトレンドが少しずつきています。
イージー × ギャップ × バレンシアガ

ラッパーでありファッションデザイナーでもあるカニエ・ウエストが手がける「イージー(YEEZY)」と、アメリカ発のファストファッションブランド「ギャップ(GAP)」によるトリプルコラボ。
アディダス× バレンシアガ

世界的スポーツブランド「アディダス(adidas)」とのコラボ。コレクションの目玉は「トリプルS」。
ザ・シンプソンズ× バレンシアガ

世界中で愛されるアメリカのTVアニメシリーズ「The Simpsons(ザ・シンプソンズ)」とのコラボ。
フーディー、Tシャツ、ロングスリーブTシャツ、キャップ、カードホルダー、キーホルダー、ミニウォレット、フォンホルダーなどがラインナップ。
フォートナイト× バレンシアガ

人気オンラインゲーム「フォートナイト(Fortnite)」とのコラボでは、ゲーム内のファッションを制作し、その一部をリアルでも販売しました。
PS5× バレンシアガ

ソニーのゲーム機「PS5(プレイステーション5)」との異色コラボ。
バレンシアガの年齢層は?

現在、ウェアやシューズなどは10代、20代を中心とした若者からの支持が高いです。
とはいえハイブランドなので価格帯はかなり高め。若いのにバレンシアガを買えるのはすごい…
バッグや財布などのアイテムは昔から変わらず30代、40代、50代、60代まで人気。
年代によって見合うアイテムが変わりますが、幅広い年齢層に愛されています。
どこで買える?店舗情報など
バレンシアガは特に偽物も多く出回っているブランド。
購入の際は、絶対安心の直営店舗か公式オンラインブティックがオススメです。
直営店は大手百貨店内に入っていて、日本国内およそ35店舗ほど。
札幌、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、小倉、博多に展開されています。
詳しい店舗検索はこちら。
安く購入したいならアウトレット店での購入もありです。店舗は以下の3箇所。
- 御殿場プレミアム・アウトレット
- 三井アウトレットパーク ジャズドリーム長島
- 神戸三田プレミアム・アウトレット
アウトレット店では、型落ちのアイテムであったり、ほつれや傷など小さな不備の製品、サンプル製品などが販売されています。
正規品と違い、返品交換ができないことや、保証期間が過ぎているということがあるので注意。
またバレンシアガはアウトレット専売品(アウトレット店に並べる様に作られた商品)もあるようなので、熟慮して購入してくださいね。
まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。
いかがでしたか?
バレンシアガはオートクチュールブランドから時を経てラグジュアリーストリートブランドへと大きく変貌したブランド。
ビッグシルエットやロゴドン、ダッドスニーカーなどが代表的なアイテム。
若い世代からの人気が高騰し、街中でも多く見かけるようになったため、ダサいと思われがちなところも。
シンプルなモノトーンコーデにミックスすれば、ダサくならずオシャレ度アップができるので、バレンシアガのアイテムに興味を持った方はぜひチャレンジしてみてください。
僕のブログでは、今後もブランド解説をはじめ、ファッションに役立つさまざまな情報をアップしていきます。
ぜひ次の更新をお楽しみに!