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2010年代ファッショントレンド総まとめ!ノームコア、ビッグシルエット、ラグジュアリーストリート、ジェンダーフリーなど

こんにちは!まとめです。

僕のブログで連載中の「年代別トレンド解説シリーズ」。

これまでにご紹介した年代をまとめるとこんな感じ。

  • 1950年代:ファッションが動き出した時代
  • 1960年代:ユースカルチャーの台頭
  • 1970年代:モードの大衆化
  • 1980年代:オシャレのエネルギーが爆発
  • 1990年代:ストリートの時代
  • 2000年代:ファストファッションが台頭

今回は「2010年代」にスポットを当てて、この時代に流行したファッショントレンドを紹介します。

いよいよ現代に追いついてきました。

2010年代の特徴をひとことで言うと「ファッションの大変革期」。

これまでのファッションの歴史や概念を変えるような、大きなトピックがたくさんあります。

簡単にまとめるとこんな感じ。

  1. ファストファッション全盛期
  2. ソーシャルメディアの発展
  3. ノームコアの大流行
  4. ビッグシルエット
  5. ラグジュアリー×ストリート
  6. ジェンダーフリー
  7. サステナブル・ファッション

2000年代に台頭したユニクロをはじめとする「ファストファッション」は、さらなる拡大を続け、日本のアパレルシーンを完全に支配。

これまでにはあり得なかった圧倒的な価格の安さ・品揃え・品質の向上を実現したことで、日本中の誰しもがファストファッションを手に取る時代となりました。

まさしく、ファッションの歴史を変えた出来事といって差し支えのないものでしょう。

また、ブログ・SNS・YouTubeをはじめとする「ソーシャルメディア」の発展も、ファッションの歴史に大変革をもたらします。

インスタグラマーやユーチューバーなど、個人がファッションの情報を発信し、ときに提案をし、そしてそれが大きな力を持つようになったのです。

日本のみならず、世界のファッションのあり方を塗り替えるような、非常に大きな出来事です。

また、具体的なファッションスタイルとしては「ノームコア」と呼ばれるシンプルを至高とするトレンドが大流行。

白Tにジーパンというファッションをした人々が街にあふれました。

これまで交わることのなかったラグジュアリーブランドとストリートブランドのコラボから生まれた「ラグジュアリーストリート」も外せないトレンドです。

ほかにも、世界的な潮流として「ジェンダーフリー」の考え方が浸透し、ファッションにも多大な影響を与えはじめます。

いかがでしょう?

ここまでご紹介したトレンドのうち、あなたはいくつのトレンドに影響を受けていますか?

もしかしたら「全部」という人もいるかもしれません。

自分では気付いていないけど、知らず知らずのうちにそうしたファッションをしていた、なんて人も多いはずです。

今現在まで続く重要なトレンドもあるので、ぜひこの機会に覚えてもらえたらと思います。

まずは、ファストファッションの大流行から見ていきましょう。

ファストファッション全盛期

2000年代から大きく台頭したファストファッションブランド。

これらのブランドの影響はとても大きく、アパレル業界の勢力図を塗り替え、この時代の人々のファッションに対する価値観までも大きく変えました。

各方面にもっとも大きな影響を与えたのは、アイテムの価格破壊でしょう。

ユニクロを筆頭に、数多くのファストファッションブランドが、これまでにはあり得なかった価格でアイテムの販売を行うようになりました。

しかもすごいのは、ただ安いだけではなく、アイテムのクオリティが高いこと。

ファストファッションブランドは、利用者が増えるとともに、生産背景が拡大し「良いものを安く」提供できるように進化したのです。

量産型ファッション

ファストファッションブランドの台頭により、日本中の誰もが簡単にオシャレを楽しめるようになりました。

この影響で生まれたのが「量産型ファッション」です。

時に、みんなと同じような格好をしている人を揶揄するような使い方もされてしまう言葉ですね。

僕としては、量産型ファッションがダメかというと、そうは思いません。

ここは是々非々で判断すべきで、量産型ファッションでもオシャレな人は沢山います。

もう少し具体的に言うと、大衆のオシャレの偏差値が引き上げられたようなイメージ。

そのため一般的に「ダサい」と言われてしまうような格好をする人も減った気がします。

なんにせよ、ファストファッションが広がった影響により、これまでファッションに興味のなかった人々も、オシャレを意識し始めるようにりました。

次はソーシャルメディアの発展について。

ソーシャルメディアの発展

この年代から、ブログ、SNS、YouTubeなどのソーシャルメディアが本格的に発展しました。

これらはファッションにも大きな影響を与えます。

ブロガー、インフルエンサー、ユーチューバーなどが現れはじめ、人々のファッションスタイルや購買行動に影響をもたらしはじめたのです。

彼らの登場により、優れたアイテムやブランドの紹介やトレンドの解説など、ファッションに関する情報が誰でも簡単に手に入れられるようになりました。

これまではファッション雑誌などからしか得られなかった情報が、スマホ一つでいつでもどこでもキャッチできるのは、本当に凄いことだと思います。

ソーシャルメディアの潮流は、企業のマーケティングにも変化を及ぼします。

影響力のあるインフルエンサーなどを広告に起用し、自社商品の宣伝などが行われるようになったのです。

もちろんこの時代以前からも、影響力のある人物を広告に起用することは当たり前のように行われていました。

ただ、そのほとんどはモデルや芸能人。

しかしこの時代を境に、インフルエンサーなどの個人が企業のマーケティングに使われるようになったのです。

これはもちろんファッション業界に限ったことではありません。

世界中のありとあらゆる分野で、個人が気軽に情報発信できるようになったのと同時に、それが強い影響力を持つようになったのです。

次は「ノームコア」について!

ノームコアの大流行

この年代に流行した最大のファッションスタイルは「ノームコア」です。

ノームコアの意味は「究極の普通」。

シンプルやベーシックを至上とする考え方で、具体的には白のTシャツにジーンズ、といったような服装が大流行しました。

Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズはもっともよく知られた例でしょう。

黒のタートルネックにブルージーンズ、そしてトレーナーというスタイルは、まさにノームコアを体現したファッションスタイルでした。

彼は人の生き方考え方に焦点を置き「服装は二の次でOK」というライフスタイル。

日本ではそのファッションのみが注目されて拡大解釈されて伝わった側面もありますが、とにかくシンプルなコーディネートが持て囃されていました。

また、ノームコアの大流行により、シンプルなスニーカーとして知られるアディダスの「スタンスミス」が世界中で品切れになる現象なども発生。

街ゆく人々が、皆同じような装いを楽しんだのです。

実際に当時のファッションを思い出してみてください。

街を行き交うほとんどの人々が、無地の白Tシャツに黒のスラックス、みたいなシンプルな格好をしていたはずです。

現代はどうなっているか?(2023年加筆)

ファッションのトレンドというものは、人々の「飽き」と密接に絡み合っています。

どんなにオシャレなトレンドも、それが隅々まで行き渡ると、人は飽きを感じ、新しいファッションスタイルを求めるようになるのです。

実際に2010年代のビッグトレンドであった「ノームコア」も、2020年代には完全に終焉を迎えました。

シンプルな服装が大衆化しきったことで、その対極にある「装飾性」を求めるトレンドへとシフト。

装飾性とは、装飾のあるデザインのこと。

無地のシンプルな洋服ではなく、刺繍・プリント・素材の切り返しなど、なんらかの装飾のあるデザインです。

これは2010年代の後半から徐々にきはじめている大きなトレンドで、2023年現在は一般層へもだいぶ普及しています。

クワイエット・ラグジュアリー

ちなみに2023年秋冬には、新たなトレンドとして「クワイエット・ラグジュアリー」がお目見え。

このトレンドは、先ほどご説明した「装飾性」のトレンドが大衆まで行き渡ったことによる反動でもあります。

ここまでしっかりとお読みいただいた方なら、納得のトレンドでしょう。

ファッションのトレンドは「人々の飽き」と密接に関わっていますから、基本的にはシンプルなデザイン→派手なデザイン→シンプルなデザイン、といったように繰り返されるのです。

もちろん全てがそうかというと一概に言い切れない部分もありますが、時代を大きな流れで俯瞰すると上記の流れが顕著に見て取れます。

次は「ビッグシルエット」について!

ビッグシルエットの流行

ユニクロUから登場した「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ」

2010年代の後半には「ビッグシルエット」というトレンドが大きく流行しはじめます。

これは皆さんもよくご存知のトレンドだと思いますが、従来の洋服を、いつもより大きなサイズで着用するスタイルです。

「リラックスシルエット」「オーバーサイズ」なんて呼ばれ方もしますね。

実はこのトレンドにも、先述の「飽き」が影響しています。

スキニージーンズをはじめとする細身のシルエットが大流行した反動で、今度は逆に、ビッグシルエットというワイドなシルエットが流行したのです。

現代はどうなっているか?(2023年加筆)

「ビッグシルエットのトレンドはいつまで続くの?」

という声をよく耳にしますが、今のところ終焉の兆しはありません。

想像以上に長いトレンドになっているのは、シルエットのカッコ良さはもちろんのこと「着心地の良さ」が影響しているように思います。

とにかく着心地がラクで、ストレスフリーで動きやすいですから、一度味わったらなかなかやめられませんよね。

ビッグシルエットには「体型を隠せる」というメリットもあり、俗にいうメタボな体型でもカッコよく着こなすことができます。

これもまた、ビッグシルエットのトレンドが長生きしている理由の一つでしょう。

ただし2023年現在のシルエットのトレンドは、このビッグシルエットがベースにあるものの、なんだか定まらない状況。

同じビッグシルエットでも、丈が短いものや、絞りの入ったものなど、さまざまな変化が見られる着こなしは見受けられるものの「これ!」といったトレンドが生まれてきていない状況です。

ビッグシルエットの火付け役である「デムナ・ヴェザリア」

ちなみにビッグシルエットには、火付け役となった人物が存在するのをご存知でしょうか?

それは、ラグジュアリーストリートブランドの先駆けともいわれるブランド「ヴェトモン」の創立者である「デムナ・ヴェザリア」。

彼がコレクションで発表したビッグシルエットのスタイルが、若者達から爆発的な人気を集めたことで、この大きなトレンドが生まれたと言われています。

彼は次のトレンドにも大きな影響を与えています。

ラグジュアリー×ストリート

大きな話題となった「 Louis Vuitton×Supreme」

この時代に流行したもう一つのトレンドに「ラグジュアリー×ストリート」があります。

ラグジュアリーストリートというやつですね。

格式の高いラグジュアリーブランドが、ときに不良的なストリートブランドと手を組むようになったのです。

本来は交わらないはずのブランドが交わったようなイメージで、これまでには見られなかった現象です。

代表的なものとしては「ルイヴィトン×シュプリーム」が挙げられるでしょう。

当時大きな話題となったコラボレーションです。

僕の大好きな「バレンシアガ」も外せません。

もともとバレンシアガは、セレブやマダム御用達のブランドとして親しまれていました。

ここに、先述したビッグシルエットの火付け役である「デムナ・ヴェザリア」が、アーティスティック・ディレクターとして就任したことで、バレンシアガにストリートの要素が加わります。

彼が手がけるラグジュアリーにストリートをかけ合わせた絶妙なセンスのアイテムは、いままでバレンシアガのターゲット層ではなかった若者達から爆発的な人気を集めることに成功。

2017年には、ボリューミーなソールが特徴のダッドスニーカー(おじさんが履くようなダサかっこいい靴という意味)を流行らせました。

こうしてバレンシアガは、トレンド最先端のラグジュアリーストリートブランドとして不動の人気ブランドとなったのです。

ラグジュアリーストリートのブランドはほかにもあって、有名どころでいくと「オフホワイト」「フィアオブゴッド」「アミリ」などが挙げられますね。

ラグジュアリーストリートは個人的にも好きなトレンドです。

現代はどうなっているか?(2023年加筆)

2010年代に流行したラグジュアリーストリートに代表されるように、ここ数年のファッションシーンは「ストリート」が席巻していました。

しかし2023年現在は、ついにそこからの脱却が始まっています。

ストリートの代わりに流行り始めてきたのは、クラシカルなスタイル。

ファッションの源流はパリ・ミラノのコレクションですが、例えば2022年のコレクションを見ると、テーラードを発表しているブランドがめちゃくちゃ多いです。

テーラードジャケットはクラシカルの代名詞でもあるアイテム。

これがフューチャーされるということは、ファッションシーンが再びクラシカルへと回帰し始めているということです。

ただしポイントは「フォーマル全開のお堅いクラシカル」ではないということ。

各ブランドが発表しているテーラードジャケットは、シルエットが大きかったり、スウェットパンツと合わせたりと、従来のテーラードジャケットとは異なりカジュアルさが加えられています。

要はクラシカルなアイテムに、現代のトレンドであるリラックス感をプラスした、新しい着こなしのスタイル。

ファッションのトレンドは長い期間を空けてリバイバルするものですが、全く同じように蘇るわけではありません。

現代のトレンド、すなわち人々の価値観に沿ったかたちで再流行するんです。

リバイバルするけど、どこかにマイナーチェンジされたポイントがあるようなイメージですね。

ジェンダーフリー

海外コレクションで発表されたジェンダーフリーのファッション
出典:ELLE

「ジェンダーフリー」という考え方が、世界の大きな潮流となったのもこの年代です。

社会的に決められている「男性像」や「女性像」にとらわれず、個人の意思で自由に行動や選択を行う考え方です。

「男性は働いて女性は家事を行うべき」といったような、性別で役割を決めるような考え方は止めよう、といった思想ですね。

実はファッションのトレンドは、こうした社会背景とも密接に結びついています。

ジェンダーフリーはいわば人々の価値観ですから、それが普段の洋服にも反映されるのは自然の流れともいえます。

このジェンダーフリーの流れを受けて、モードの世界では性別にとらわれないファッションスタイルが登場するようになりました。

ジェンダーレスモデルの登場や、男女合同ショーなど、ファッションの在り方も変わっていったのです。

現代はどうなっているか?(2023年加筆)

ジェンダーフリーのトレンドは、2023年現代はより加速をし、世間一般の価値観として広く浸透、定着しています。

実際にユニクロやGUなどのファストファッションブランドを見てください。

ユニセックスのアイテムが普通に販売されています。

加えてこのジェンダーレスの流れに伴い、レディースのファッションがメンズに流入することも多くなってきたように思います。

もともとファッションはレディースが先駆けたものをメンズが後追いるすような流れがあるのですが、ジェンダーレスの流行によって、よりそれが顕著になったなと。

代表的なものでいうと「肌見せ」のファッション。

これまでメンズの一般層にはあまり使われてこなかった透け感のある「シアー素材」などが、メンズにも着られるようになってきました。

トレンドの源流である海外のコレクションでも、ジェンダーフリーのルックが増えていますし、シアー素材などを使った肌見せのルックも増えています。

近年ではGUでもシアー系のアイテムが増えていますから、大分マスまで落ちてきたと感じます。

サステナブル・ファッション

2010年終盤から広がり始めたのが、サステナブル・ファッションです。

サステナブルは、sustain(持続する)とable(〜できる)を掛けあわせた言葉で「持続可能な」という意味。

簡単にいうと「環境配慮」のイメージです。

例えば、よく見かける「サステナブルな暮らし」は、持続できる暮らしを意味し、無駄なゴミを出さないなど、地球環境を守るような暮らしになります。

ファッションにおいては、環境に配慮したリサイクル素材を使ったアイテムや、地球の色を思わせる「アースカラー」などが流行しました。

現代はどうなっているか?(2023年加筆)

先ほどのジェンダーフリーのトレンドと同じように、「サステナブル」の考え方は、世界中に広く普及し、当たり前のものとして根付いてきています。

2023年現在はアースカラーのトレンドは落ち着いていますが、サステナブルのトレンド自体は加速。

とくに素材使いにそれが現れていて、多くの企業がサステナブルを意識し、リサイクル素材などの環境を配慮した素材を用いことがもはや当たり前になっています。

このサステナブルファッションに関しては、日本は海外に比べてまだまだ後進国と言えるでしょう。

例えば洋服を選ぶときに、そのアイテムがサステナブル素材であるかどうかを気にして選ぶ人は少ないはず。

一方ヨーロッパをはじめとする海外では、サステナブルなアイテムではないものを身につけている人はちょっと時代遅れに見られるような傾向すらあります。

こうした価値観が今後、日本のファッションにどれほど浸透していくかは読めませんが、少なくとも世界のビッグトレンドの一つです。

2010年代を代表するファッションデザイナー

最後に2010年代を代表するファッションデザイナーを紹介します。

カニエ・ウェスト

2010年代のファッションシーンを語る上で欠かせないのが、カニエ・ウェストです。

カニエ・ウェストはシカゴ出身のラッパーで、音楽プロデューサー、作曲家、作詞家など幅広い分野で音楽界を牽引している人物。

もともとラッパーとしてデビューしたのが先ではありますが、ファッション業界での功績も非常に大きいです。

ブランドとのコラボなどでも多くのアイテムを作っていますが、特に人気が高いのはスニーカー。

カニエが関わったスニーカーは社会現象を引き起こすほどで、希少なスニーカーはオークションで高値で取引され大きなニュースにもなっています。

有名どころでいくと、ルイヴィトンとのコラボによるスニーカーコレクション「LOUIS VUITTON×KANYE WEST」。

ルイヴィトンフリークとして有名だったことがコラボのきっかけとなっていると言われています。

ストリートファッションにラグジュアリーブランドを取り入れたこともあり大きな話題になりました。

NIKEとのスニーカーシリーズ「AIR YEEZY」も大人気で、なんとNIKEで最大の売り上げを誇った「JORDAN」シリーズに次ぐ売上を出し、NIKEの中でも伝説のアイテムになっています。

翌年にはNIKEのライバルブランドadidasへの鞍替えという形でコラボ「Yeezy」シリーズがスタート。

adidasはスニーカーだけでなくアパレルや小物などのフルコレクションのデザインを全てウェスト氏に託しました。

このように数々の有名ブランドとのコラボで話題を呼ぶカニエウェスト氏。

近年は人種差別的な発言などで何かと世間を騒がせていますが、音楽業界のみならず、ファッション業界でも大きな存在感を見せていることは変わりません。

今後の彼の活動にも注目。

ヴァージル・アブロー

ヴァージル・アブローも2010年代を語る上で欠かせない人物。

先ほどのカニエと同じアメリカのシカゴ出身です。

オフホワイトの創設者で有名ですね。

彼の伝説はオフホワイトの前身となる最初のファッションブランド「Pyrex Vision(パイレックスヴィジョン)」からスタートしました。

もともと2012年に動画プロジェクトとして始動した同ブランドですが、そのハイエンドなルックが話題になり、パリのセレクトショップなどで取り扱いが始まり本格的なブランドになりました。

当時、カニエウェストをはじめとするラッパーたちがMVやライブで着ていたことも、ブランドを有名にする後押しになっています。

その後、2013年にオフホワイトを立ち上げ「ラグジュアリーなストリートウェア」というコンセプトでファッション界で本格デビューを果たします。

この「ラグジュアリーストリート」という新たなジャンルは、さまざまなブランドが影響を受け、世界を席巻するトレンドにまで発展。

こうして大成功を収めたヴァージルアブローは、2018年にはなんとメンズクリエイティブディレクターに抜擢されます。

瞬く間にファッション界での地位を確立したのです。

ちなみにヴァージルアブローとカニエウエストは切っても切り離せない関係にあります。

彼は大学卒業後、同じくシカゴ出身のラッパーであるカニエとFENDIのインターンで出会います。

ヴァージルのセンスに惹かれたカニエは、ツアーの衣装などのデザインをヴァージルアブローに任せることに。

「カニエの横にはいつもヴァージルがいる」と言われるほど、カニエはヴァージルに絶大な信頼を寄せていました。

そんなヴァージルですが、残念なことに2021年に41歳という若さでこの世を去ることに。

彼の死後、ルイヴィトンのデザイナーという重要ポジションは「ファレル・ウィリアムス」へと受け継がれています。

デムナ・ヴァザリア

デムナ・ヴァザリアは、東ヨーロッパのジョージア出身のデザイナー。

ラグジュアリーストリートのパイオニアと呼ばれる人物で、ブランド「ヴェトモン」の創設者です。

マルジェラやラフ・シモンズが卒業したアントワープ王立芸術学院でファッションを学んだ彼は、2009年からマルジェラのウィメンズコレクションのデザインを担当。

2013年にはルイヴィトンのウィメンズのシニア・デザイナーを務めます。

その後、ルイヴィトンでの活動を経た彼は、自身のブランドである「ヴェトモン」をスタート。

ラグジュアリーファッションとストリートファッションを組み合わせるという当時としては斬新なアプローチが話題となり、一躍注目の的に。

著名人の愛用者も多く、有名ブランドとコラボなどもおこなったことで、爆発的な人気を博しました。

ファッション業界での評価も高く、2015年には「バレンシアガ」のアーティスティック・ディレクターに就任しています。

キム・ジョーンズ

キム・ジョーンズは、イギリスのロンドン出身のファッションデザイナー。

彼もまた、ハイブランド×ストリートファッションの仕掛人として有名です。

実は元スケーターで日本の裏原ファッションを好む人物だったりもします。

初期のUNDERCOVER(アンダーカバー)やAPE(エイプ)、NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)、GOODENOUGH(グッドイナフ)などを特に好んでいたそう。

また、NIKEやVANSのヴィンテージを集める趣味があり、とにかくストリートファッションが好きでたまらない少年だったようです。

そんな彼のデザイナーとしてのキャリアは、ロンドン芸術大学の在学中に働いていた「Gimme5(ギミーファイブ)」からスタートします。

Gimme5の創設者である「マイケル・コペルマン」はストリートファッションシーンでロンドンと日本の架け橋となった人物。

この人のおかげで今のキム・ジョーンズがあったといっても過言ではありません。

大学を卒業した翌年の2003年には、自社ブランドである「Kim Jones」を設立。

2004年の春夏シーズンにロンドンコレクションで本格的なデビューを果たしました。

その後の活躍は凄まじいものがあり、2011年にはルイヴィトンのメンズラインのデザイナーに大抜擢。

2018年にはディオールのデザイナーに就任。

2021年にはディオールとの兼任で、フェンディのウィメンズラインのアーティスティック・ディレクターに就任しています。

2010年代を代表するファッションデザイナーである彼ですが、今現在もファッション業界のトップデザイナーとして活躍中。

今後の更なる活躍が期待される、個人的にも目が離せないデザイナーの一人です。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます!

いかがでしたか?

今回は、2010年代のファッショントレンドを、時代のトピックとともに振り返ってきました。

冒頭でお話ししたとおり、長らく続く日本のファッションに対する価値観が大きく変わったのがこの時代です。

ある程度の予測はできても、実際には何が起こるかわからないのがファッショントレンドの面白いところ。

次はどんなスタイルやアイテムがトレンドとなるのか、個人的にもとても楽しみにしています。

今後も、新しいトレンドが生まれたらブログでご紹介していきます。

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